【ドッグトレーナー監修】子犬の散歩はいつから始めたら良い?散歩デビューのタイミングを見極めよう

「子犬をいつから散歩に連れて行けばいいの?」とお悩みの方は意外と多いようです。特に初めて犬を飼う方は「もう散歩に連れて行っていい?」「なにかあったらどうしよう」といろいろ考えてしまいます。そこで、ここでは子犬の散歩デビューのタイミングについてお話ししていきます。

【ドッグトレーナー監修】子犬の散歩はいつから始めたら良い?散歩デビューのタイミングを見極めよう
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子犬の散歩デビューの最適なタイミングは?

動物病院でワクチン接種をした後であれば、基本的には散歩に出かけても大丈夫です。
ただし、ワクチン接種は複数回に分けて行われるので、「大丈夫」と言われても何回目のワクチンを接種した後に散歩デビューして良いのかがわからないという方もいるはずです。
いったいいつから子犬を散歩に連れて行くことができるのでしょうか。

散歩は最後のワクチン接種から2週間後から

散歩は最後のワクチン接種から2週間後から

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生後1か月半~3か月頃の子犬は、母親から移行した免疫が徐々に減っていくため、いろんな感染症にかかるリスクが出てきます。
これを予防するために子犬へのワクチン接種が必要となりますが、世界小動物獣医師会(WSAVA)の「犬と猫のワクチネーションガイドライン」では、生後6〜8週目に1回目のコアワクチン接種を行い、その後、免疫を確実なものとするために、生後16週以降までに2〜4週間隔での追加接種を行う「3回接種」が推奨されています。
ワクチンの接種のタイミングについては、かかりつけの動物病院の先生に相談しましょう。

多くの方は、生後3ヶ月くらいの子犬を迎えることが多いと思いますが、子犬を迎えたらすぐに動物病院で診察をしてもらいましょう。
病気になっていないか?寄生虫などに感染していないか?など、これから健康に過ごしていくためにも、まずは獣医さんの診察を受けるようにしてください。
その際、ワクチンの接種の仕方も説明してくれるので、散歩に出られるタイミングについても相談できます。

散歩は最後のワクチン接種から2週間後から

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そして、動物病院でワクチン接種をしたら犬の体内で抗体が作られて、さまざまな病気に対する免疫ができていきます。
「最後のワクチンが終了したらこれでいよいよお散歩デビューができる」と勘違いされやすいのですが、実際に安心してお散歩デビューができるのはもう少し後のことです。
「子犬の免疫が散歩に行っても問題ないレベルになるためには、最後のワクチンを接種してから2〜3週間ほど必要になります。
そのため、安心してお散歩デビューができるのは最後のワクチン接種から2週間後以降になります。

もちろん、子犬は特に免疫力が弱いので、ワクチンの接種が終了する前に散歩に連れ出し歩かせることは避けましょう。
外の世界にはさまざまなウイルスがいますし、犬にだけに感染する病気もあります。
子犬だとちょっとしたことでも命に関わる可能性があるので、お散歩デビュー前は抱っこ散歩で外の世界に触れさせる程度にしておきましょう。
こうすることで、大切な社会化期に街の雑音や知らない人に慣れるさせことができます。

ワクチン接種の直後は免疫力が弱いので外出を避ける

ワクチン接種の直後は免疫力が弱いので外出を避ける

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ワクチン接種前はもちろんですが、接種後は免疫力が弱く、体調が悪くなりやすいため、シャンプーや激しい運動など子犬にストレスがかかる行為も2〜3日程度控えましょう。
また、免疫力が弱い状態で外に出てしまうと、感染症などの病気にかかる恐れがあります。
こうした事態を回避するためにも、注射をした直後は散歩を避けたほうがよいとされています。
「可愛い子犬を早く外に連れて行きたい」という気持ちもわかりますが、それをぐっとこらえて愛犬の健康を気遣ってあげましょう。

実は散歩デビューには「恐怖心」もある?

実は散歩デビューには「恐怖心」もある?

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「子犬は生後3ヶ月くらいに散歩デビューしておくべき」と言われることがあります。
これには理由があって、生後4ヶ月を過ぎると、初めての出来事に慣れにくくなってくるからです。
この期間を過ぎてから初めて経験したことに嫌な思いや怖い思いをしてしまうと、成犬になってから恐怖心が強くなってしまうことも少なくありません。
生後3ヶ月以前から散歩デビューしていると、様々な刺激や状況に対して順応しやすくなります。
愛犬に心の傷を負わせないためにも、子犬の散歩デビューは3ヶ月目くらいまでに済ませておくと、その後の生活がスムーズだと言われています。

ワクチンが安定するまでは抱っこしながらの散歩がおすすめ!

ワクチンが安定するまでは抱っこしながらの散歩がおすすめ

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「免疫力が弱い状態で他の動物と仲良くしたり、草むらを駆け回ったりするのは避けましょう」と言われても「ワクチンが安定しないとお散歩デビューができない!でもこのままだと3ヶ月を過ぎてしまう」ということはよくあります。
これは飼い主を悩ませる大きな問題ですが、子犬を抱っこして散歩してあげれば大丈夫です。
抱っこして少し自宅の周辺をぶらぶらするだけでも様々な刺激を体感することができるので、ワクチンが安定するまでは「抱っこ散歩」を楽しみましょう。
ただし、散歩の仕方には工夫してあげてください。
地面に降りてしまうなど万が一の事態に備えて、必ずリードやハーネスをつけてから抱っこするようにしましょう。

関節炎を防ぎ筋力を保って、いつまでも楽しいお散歩を

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子犬の時期にはほぼ見られませんが、成犬〜老犬期には「今まで元気に散歩が出来ていたのに歩く様子がおかしいな」と思うこともあるかもしれません。

犬は人間よりも老化のスピードが速く、私たちが感じている以上に年齢と共に筋力が低下し、疲労の回復ができにくい体になるため、子犬の頃から筋力低下や関節周りのケアをしておくと安心でしょう。

例えば、子犬の時期から与えられる、食べやすいサプリメントがおすすめです。

特に小型犬はお散歩だけでなく、フローリングや階段などの生活環境の影響でも膝蓋骨脱臼になりやすいため、早めの関節ケアが大切と言われています。

「毎日散歩」はパピーフードが終わる生後3ヶ月から4ヶ月を目安にあげることができるため、愛犬とのお散歩をずっと楽しみたいと願う飼い主さんにぴったりです。

まとめ

お散歩デビューは、生後3ヶ月までに行い、子犬の社会性を高めることが大切ですが、最後のワクチン接種から2週間以降までは免疫が低いため直接地面を歩かせることは避け、「抱っこして外に連れ出してあげましょう。
お散歩に行けない期間は首輪やリードに慣らすなど、自宅でできることをしてあげてください。

監修者情報

鹿野 正顕(学術博士)

鹿野 正顕(学術博士)

・学歴(大学・院、学部、専門分野) 麻布大学大学院 獣医学研究科 博士後期課程修了  専攻:人と動物の関係学、犬の行動学 麻布大学介在動物学研究室(旧 動物人間関係学研究室)にて、人と犬の関係、特に犬の問題行動やトレーニングの研究を行い、人と犬の関係学の分野で日本初の博士号を取得。 ・資格 CPDT-KA(Certified Professional Dog Trainer - Knowledge Assessed) (世界最大家庭犬トレーナー資格) ・youtubeチャンネル 「スタディ・ドッグ・スクール 」 動物行動学博士&国際ライセンスドッグトレーナーが犬の習性や能力から飼い方やしつけまで目からウロコの情報を幅広く発信。 チャンネル登録はこちらから↓ https://www.youtube.com/channel/UCqSmNCaYUEUFObbBW4Xn9nw ・職業 スタディ・ドッグ・スクール® 代表 株式会社 Animal Life Solutions(ALS) 代表取締役社長 ・所属団体、学会 日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT) 理事長 動物介在教育療法学会(ASAET) 理事 ・受賞歴 平成16年度さがみはら青年アントレプレナービジネスコンテスト 優秀賞 ・著書 ◆ 「犬の行動学入門」 監修:森 裕司 著:鹿野 正顕/中村 広基    ◆ 「アニマルセラピー入門」   編集:NPO法人 ひとと動物のかかわり研究会 監修:太田 光明 ◆ DVD「子犬と暮らす前に 準備と選び方」   ◆ DVD「子犬を家に迎えたら 飼い方・しつけ方」 販売元:アイディーマグネテック株式会社 監修:鹿野 正顕 ◆ 建築知識 創刊60周年記念出版「犬のための家づくり」 発行:エクスナレッジ ◆Oral tyrosine changed the responses to commands in German shepherds and Labrador retrievers but not in toy poodles   Masaaki Kano,Hidehiko Uchiyama,Mitsuaki Ohta,Nobuyo Ohtani (2015) ◆ 応急仮設住宅における人とペットが共棲する住環境に関する音響特性評価 浅見 樹里, 田村 雅紀, 金巻 とも子, 鹿野 正顕, 長谷川 成志 ジャーナル:工学院大学総合研究所・都市減災研究センター (Research Center for Urban Disaster Mitigation: UDM) 研究報告書 (平成25年度) ・職業上でのペットとの関わり ドッグトレーナーとして飼い主指導 獣医師、ドッグトレーナーなどの専門家に対する犬の行動・しつけ・トレーニング等の教育 学校機関での専門家の育成 メディアを通した情報発信 企業に対するペット関連コンサルタント ・飼っている動物 スタンダード・プードル(♀:柔、11歳) ・ペット歴 犬:Mix(4匹)、ミニチュアシュナウザー(1匹)、ジャーマンシェパード(1匹) スタンダード・プードル(1匹) ネコ:2匹 シマリス:2匹 ウサギ:1羽 セキセイインコ:5羽 ・ポリシー(ペットに関する) 動物の習性を客観的に理解し、人と動物互いのバランスを保った共生を追求する ・エピソード(ペットに関する) 畜産を兼業していた農家出身の両親は、ともに動物が好きだったことから、よく捨てられた犬を拾ってきて家で飼っていました。そのため、私は幼少のころから常に犬と一緒の生活を送り、鍵っ子だった私の寂しい気持ちを犬はいつも癒してくれ支えとなってくれました。  当時の犬の飼い方は今とは全く異なり、犬は外で飼うのは当たり前で予防接種をしたり動物病院に連れていくこともあまり一般的ではありませんでした。特に私の父親は、戦後間もない、物のない時代で生まれ育ったため、動物にお金をかける意識が低く、予防接種や病気の治療なども満足には行わなかったため、我が家の犬たちも非常に短命で、大学に進学するまでの12年間で4頭もの犬を飼育してきました。  そんな犬の飼い方に、幼いころから何となく疑問を感じていた私にとって、小学生の頃、今の仕事を志すようになった衝撃的な事件が起きました。避妊もしていなかった我が家の犬は、ある日、家に迷い込んできた野犬と交配してしまい、自宅で1匹の子犬を産みました。私は父に、産まれた子犬を飼うことをお願いしましたが、2頭も同時に飼うことができないという理由で拒まれてしまいました。そこで、子犬の里親を見つけることを懇願すると、父は承諾をしてくれたと思ったのですが、次の日の朝、子犬はいませんでした。  気が動転した私は、すぐに父のもとへ行き子犬の行方を尋ねると、父は夜中に山に捨ててきたと答えました。ショックでした。言葉が出ないくらい、頭の中が真っ白になるぐらいショックでした。私は、泣きじゃくりながら父親に怒りをぶつけましたが、もうその子犬が家に帰ってくることはありませんでした。  このことがきっかけで、私は、「犬をもっともっと大切にする社会に変えたい」、「家族の一員としてもっともっと犬との絆を深められる社会にしたい」、そう決意し犬の専門家になることを強く志し、「犬とのより良い共生社会の確立」という夢をかなえるべく、麻布獣医大学の獣医学部動物応用科学科に進学をしました。  大学院の博士課程が修了後、同じ志をもち、共に学生時代に犬の研究チームをまとめ、同期共に、さらなる夢をかなえるべく、大学のベンチャー企業として株式会社アニマルライフ・ソリューションズを立ち上げ、現在でも「犬とのより良い共生社会の確立」を目指した事業活動を行っています。

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