【ドッグトレーナー監修】子犬のはじめてのお散歩! ワクチン接種や誤飲など注意点やポイント!

「子犬と散歩に出かけたい」と思っている飼い主さんはたくさんいるはずです。好奇心が旺盛な子犬の時期こそ散歩が必要ですし、外に出かけることは社会性を養うためにとても重要なことです。ここでは子犬の時期の散歩の重要性や、散歩中に気を付けることなどをまとめてみました。

【ドッグトレーナー監修】子犬のはじめてのお散歩! ワクチン接種や誤飲など注意点やポイント!
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子犬の散歩【社会化期とワクチン接種(狂犬病など)】

ワクチンを受けてから2週間以降にデビューさせよう

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生後3週齢から〜12週齢は「社会化期」と呼ばれる時期です。社会化期の子犬は、人や自分以外の犬や猫、さまざまな場所などに対する愛着が形成され始め、この時期の経験が将来の性格に大きく影響します。そのため、犬同士のコミュニケーションを学ばせるためにも、生後8週齢までは母親や兄弟犬と共に生活し、8週齢を目安に人間との絆を構築していくことが重要となります。
また、この時期はいろいろなものに慣れさせることが大切です。生後12週齢を過ぎる頃から恐怖心が強くなり、様々なものに慣れづらくなっていきます。そのため、「社会化期」に隔離した生活を送り様々なことを経験しないままで育つと、「お散歩で歩けない」「吠えてしまう」など、犬が人社会で生活するうえで様々なものがストレスになってしまい、多くの問題行動に発展してしまうことがあります。
以前は感染症のリスクを考慮し、狂犬病などのワクチン接種が終わるまでは外に出してはいけないと言われていました。しかし、ワクチン接種が終わるのは社会化期を過ぎてからなので、それまで家の中だけで生活をしていると、適切な時期に十分な社会化を行うことができず、行動発達の面で大きなリスクを抱えてしまうことになります。

子犬の散歩【抱っこ散歩で社会性を養う】

子犬は、社会化期に散歩を通じて家の外の様々な環境に慣らすことが大切ですが、狂犬病などのワクチン接種が終了するまでは感染症にも気を付けなければなりません。
そのため、ワクチンが終了するまでは直接地面を歩かせたり、他の犬と触れ合わせたりはせず、子犬を抱っこして散歩をしましょう。この際、クレートやスリングなどを利用すればより安全に外の世界を経験させることが出来ます。

子犬の散歩【ワクチン接種直後は激しい運動は避ける】

狂犬病などのワクチン接種が終了すれば、散歩に連れて行っても問題ありませんが、ワクチン接種をした直後は免疫力が安定していませんし、激しい運動を避けたほうが良いので、かかりつけの獣医さんに相談してから始めましょう
また、ワクチン接種をしたからといってすぐに長時間外を歩いてしまうと子犬に負担をかけてしまうので、交通量や人ごみの少ない場所で、少しの時間から歩く練習をしてみましょう。

子犬の散歩【注意点・ポイント】

楽しみの初散歩中に気を付けるべきこと

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子犬にとっても飼い主さんにとっても初めて一緒に歩く散歩は楽しく幸せな時間ですが、初めての散歩だからこそ気をつけたいことがいくつかあります。

注意点・ポイント①【誤飲(拾い食い)に注意】

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好奇心旺盛な子犬は、始めて歩く外の世界のいろいろなものに興味を持つため、飼い主さんは子犬の誤飲に注意する必要があります。

人間の赤ちゃんと同じように、子犬も初めて見たものを口に入れて確認しようとします。あまり咀嚼をしないで食べ物を丸呑みする犬は、口の中に入れたものを飲み込みやすいので、
・ 子犬から目を離さない
・ リードは短く持ってすぐに対処できるようにする
・ 子犬が口に入れてしまいそうなものが落ちていたらそれを避けて通るようする
・ ご褒美をあげながら飼い主を意識して歩くように促す
など誤食しないように細心の注意を払ってください。

口に何かを咥(くわ)えてしまった場合は、口元にご褒美を持っていき交換してみてください。決して慌てて大きな声を出したり、無理やり取り上げるようなことは避けましょう。犬はびっくりして余計飲み込もうとしてしまいます。
もし愛犬が散歩中に誤飲してしまった場合は、必ずすぐに最寄りの動物病院で診察を受けましょう。

注意点・ポイント②【おしっこ、うんちはきちんと片付ける】

散歩中のおしっこやうんちの処理は犬を飼う上での最低限のマナーです。
自分の飼っている愛犬の排泄物は、きちんと持ち帰るようにしましょう。
おしっこをしたら水で流す、ペットシーツで吸収するなどの対処が必要です。
うんちはウンチ袋に入れて持ち帰ってください。
専用のウンチ袋が販売されていますし、消臭タイプも多いのでそちらがおすすめです。

注意点・ポイント③【飼い主の同士の挨拶が大事】

他の犬と接触するときには、まず飼い主さんへの挨拶を

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散歩をしていると、同じように犬を連れて散歩している人と遭遇することがあります。
犬同士がコミュニケーションをとろうとすることも多いですが、その前に飼い主さんに挨拶をしましょう。
他の犬と触れ合うことを好まない犬もいますし、自分の飼っている愛犬とよその犬が触れ合うことをあまり快く思わない人もいます。
犬同士の挨拶でもマナーを守って、まずは飼い主さんへ「こんにちは、遊ばせても良いですか?」などの声掛けをするようにしましょう。
毎日同じコースを散歩している方であれば、頻繁に顔を合わせる可能性があります。
挨拶をしておけば今後のコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。

子犬の散歩【まとめ】

子犬を歩かせてお散歩するのはワクチン接種終了後になりますが、大切な社会化期に様々な経験をさせることも大切なので、ワクチン接種終了前は抱っこ散歩で外の世界を経験させて、社会性を養ってあげましょう。
また、初めて歩いて散歩させるときは誤飲に注意し、排泄物は持ち帰るなどマナーを徹底しましょう。
しっかりと準備をして、初めての散歩を楽しく快適なものにしてください。

監修者情報

鹿野 正顕(学術博士)

鹿野 正顕(学術博士)

・学歴(大学・院、学部、専門分野) 麻布大学大学院 獣医学研究科 博士後期課程修了  専攻:人と動物の関係学、犬の行動学 麻布大学介在動物学研究室(旧 動物人間関係学研究室)にて、人と犬の関係、特に犬の問題行動やトレーニングの研究を行い、人と犬の関係学の分野で日本初の博士号を取得。 ・資格 CPDT-KA(Certified Professional Dog Trainer - Knowledge Assessed) (世界最大家庭犬トレーナー資格) ・職業 スタディ・ドッグ・スクール® 代表 株式会社 Animal Life Solutions(ALS) 代表取締役社長 ・所属団体、学会 日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT) 理事長 動物介在教育療法学会(ASAET) 理事 ・受賞歴 平成16年度さがみはら青年アントレプレナービジネスコンテスト 優秀賞 ・著書 ◆ 「犬の行動学入門」 監修:森 裕司 著:鹿野 正顕/中村 広基    ◆ 「アニマルセラピー入門」   編集:NPO法人 ひとと動物のかかわり研究会 監修:太田 光明 ◆ DVD「子犬と暮らす前に 準備と選び方」   ◆ DVD「子犬を家に迎えたら 飼い方・しつけ方」 販売元:アイディーマグネテック株式会社 監修:鹿野 正顕 ◆ 建築知識 創刊60周年記念出版「犬のための家づくり」 発行:エクスナレッジ ◆Oral tyrosine changed the responses to commands in German shepherds and Labrador retrievers but not in toy poodles   Masaaki Kano,Hidehiko Uchiyama,Mitsuaki Ohta,Nobuyo Ohtani (2015) ◆ 応急仮設住宅における人とペットが共棲する住環境に関する音響特性評価 浅見 樹里, 田村 雅紀, 金巻 とも子, 鹿野 正顕, 長谷川 成志 ジャーナル:工学院大学総合研究所・都市減災研究センター (Research Center for Urban Disaster Mitigation: UDM) 研究報告書 (平成25年度) ・職業上でのペットとの関わり ドッグトレーナーとして飼い主指導 獣医師、ドッグトレーナーなどの専門家に対する犬の行動・しつけ・トレーニング等の教育 学校機関での専門家の育成 メディアを通した情報発信 企業に対するペット関連コンサルタント ・飼っている動物 スタンダード・プードル(♀:柔、11歳) ・ペット歴 犬:Mix(4匹)、ミニチュアシュナウザー(1匹)、ジャーマンシェパード(1匹) スタンダード・プードル(1匹) ネコ:2匹 シマリス:2匹 ウサギ:1羽 セキセイインコ:5羽 ・ポリシー(ペットに関する) 動物の習性を客観的に理解し、人と動物互いのバランスを保った共生を追求する ・エピソード(ペットに関する) 畜産を兼業していた農家出身の両親は、ともに動物が好きだったことから、よく捨てられた犬を拾ってきて家で飼っていました。そのため、私は幼少のころから常に犬と一緒の生活を送り、鍵っ子だった私の寂しい気持ちを犬はいつも癒してくれ支えとなってくれました。  当時の犬の飼い方は今とは全く異なり、犬は外で飼うのは当たり前で予防接種をしたり動物病院に連れていくこともあまり一般的ではありませんでした。特に私の父親は、戦後間もない、物のない時代で生まれ育ったため、動物にお金をかける意識が低く、予防接種や病気の治療なども満足には行わなかったため、我が家の犬たちも非常に短命で、大学に進学するまでの12年間で4頭もの犬を飼育してきました。  そんな犬の飼い方に、幼いころから何となく疑問を感じていた私にとって、小学生の頃、今の仕事を志すようになった衝撃的な事件が起きました。避妊もしていなかった我が家の犬は、ある日、家に迷い込んできた野犬と交配してしまい、自宅で1匹の子犬を産みました。私は父に、産まれた子犬を飼うことをお願いしましたが、2頭も同時に飼うことができないという理由で拒まれてしまいました。そこで、子犬の里親を見つけることを懇願すると、父は承諾をしてくれたと思ったのですが、次の日の朝、子犬はいませんでした。  気が動転した私は、すぐに父のもとへ行き子犬の行方を尋ねると、父は夜中に山に捨ててきたと答えました。ショックでした。言葉が出ないくらい、頭の中が真っ白になるぐらいショックでした。私は、泣きじゃくりながら父親に怒りをぶつけましたが、もうその子犬が家に帰ってくることはありませんでした。  このことがきっかけで、私は、「犬をもっともっと大切にする社会に変えたい」、「家族の一員としてもっともっと犬との絆を深められる社会にしたい」、そう決意し犬の専門家になることを強く志し、「犬とのより良い共生社会の確立」という夢をかなえるべく、麻布獣医大学の獣医学部動物応用科学科に進学をしました。  大学院の博士課程が修了後、同じ志をもち、共に学生時代に犬の研究チームをまとめ、同期共に、さらなる夢をかなえるべく、大学のベンチャー企業として株式会社アニマルライフ・ソリューションズを立ち上げ、現在でも「犬とのより良い共生社会の確立」を目指した事業活動を行っています。

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