犬の理想的な散歩の回数は? 小型犬でも毎日の散歩が理想

みなさんは、愛犬とどのくらいの頻度で散歩をしていますか? 大型犬はもちろん、小型犬にとっても散歩は行ってあげたいもの。その理由を知れば、きっと散歩を日課にしてあげたくなるに違いありません。

犬の理想的な散歩の回数は? 小型犬でも毎日の散歩が理想
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できれば愛犬の散歩は毎日行ってあげよう

できれば愛犬の散歩は毎日行ってあげよう

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犬は散歩が大好きです。

なぜなら、犬は元来、群れで狩りに出て食べ物を確保していたから。

猫は単独で手近な獲物を仕留めて食べますが、犬は獲物を遠くまで探しに出ることも珍しくありません。

犬にとって毎日外を歩くこと、つまり散歩は、DNAに組み込まれた本能的な行動のひとつなのです。

原始の時代から移り変わり、主には人の狩猟のパートナーとして改良された犬たち。

その時代にも、犬は人とともに狩りに出て与えらえた仕事を行うのが大きな喜びでした。

ところが現在、多くの家庭犬には仕事がありません。ごはんと飼い主さんとの触れ合いタイム以外、もし散歩に行かなければ、かなり退屈な毎日となってしまいます。

ただ単に運動をさせるためというだけでなく、犬としての本能的な欲求を愛犬がちゃんと満たせるように、悪天候の日を除き、可能な限り毎日散歩に連れて行ってあげましょう。

散歩中は有酸素運動も取り入れて

散歩中は有酸素運動も取り入れて

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毎日の散歩は、もちろん愛犬のよい運動になります。

ただ、ダラダラと歩いたのでは、あまり筋トレや心肺機能のアップは望めないないかもしれません。

理想的には、散歩中に短時間でよいので、飼い主さんが一緒に小走りをしたり、少し息が上がるくらいの早歩きをしたりと、有酸素運動を取り入れるのがおすすめです。

坂道を上がるのは、とくに筋力アップにも効果的です。

(※子犬や老犬や肥満の犬には、激しい運動が負担になることもあるので注意しましょう。)

さらに、飼い主さんがスマホを片手にダラダラと歩いた場合も、愛犬の楽しみが半減してしまう可能性もあるのでご注意を。

きっと愛犬としては散歩をとおして、群れで獲物を探しているような感覚を味わいたいもの。

心ここにあらずのメンバーと一緒では、物足りなさを感じてしまうに違いありません。

飼い主さんもぜひ、散歩を愛犬とのコミュニケーションタイムのひとつとして楽しみましょう。

小型犬には散歩はいらない?

小型犬には散歩はいらない?

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小型犬には散歩は不要だと思っている方もいるかと思います。

確かに、チワワ、トイ・プードル、シー・ズー、マルチーズ、狆など、ジャパンケネルクラブ(JKC)で愛玩犬グループに属するような小型犬は、いわゆる“抱き犬”として、人々の心を癒す存在になるべく改良されて愛玩犬種として固定化されました。

古くは原産国の貴族や上流階級の人々とともに、狩猟に出ることなく宮廷内などで日がな一日過ごしたことでしょう。

とはいえ、人と違ってスマホや雑誌を見たり、電話をしたりできない犬たち。

いくら小型犬で運動欲求が高くないとしても、1日中家の中で過ごす生活は刺激が少なすぎます。

実際に、刺激不足でストレスが溜まり、問題行動と呼ばれるような行動を起こす犬が少なくありません。

たとえば、小さな物音にまで吠えたり、家具などをかじったり。さらには足先を舐めたり、“尾追い”と呼ばれるストレス行動を見せたり……。

ドッグトレーナーが家庭を訪問してヒアリングし、毎日の散歩を日課にするようにアドバイスして実践してもらったところ、吠えやイタズラやストレス行動が軽減して、愛犬が家庭で満足そうに眠っている時間が増えたという声が多く聞かれます。

小型犬にとっても大型犬にとっても、すべての犬にとって散歩は、肉体的な運動だけでなく“脳トレ”として大きな意義を持っていると言えるでしょう。
散歩に出れば、たくさんの楽しみがあります。

においを嗅ぐことが趣味とも言える犬たちにとって、ほかの犬が残したにおい、季節の草花の香りなど、自宅では嗅げないにおいを満喫できます。

景色を眺め、土や芝生の感触を楽しみ、様々な音を聞き……。まさに散歩は、五感をフル稼働できる最高の脳トレ! たとえ短時間でも、小型犬にとっても散歩は貴重な時間になります。

人間でも、脳への刺激不足が認知症にかかるリスクを高めることで知られています。犬も同様。散歩という最高の脳トレをとおして、心身ともに愛犬にいつまでも元気でいてもらうためにも、小型犬でも散歩を日課にしてあげたいものです。

小型犬の散歩のしすぎには要注意

小型犬の散歩のしすぎには要注意

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小型犬であっても散歩は必要です。けれども、愛玩犬に属する犬種に関しては、飼い主さんが頑張りすぎる必要はないのでご安心を。

小型犬の中でも愛玩犬グループの犬種は、骨格構成上や筋肉の性質上、もともとハードな運動をするように作られてはいません。

運動欲求もそれほど高くないので、気晴らしやストレス発散程度に1日1~2回、1回20~30分程度の散歩に出るだけでよいでしょう。

むしろ長時間の散歩をしすぎると、とくに愛玩犬グループの子犬や老犬では、体に負担になることがあるので要注意です。

小型犬でも、テリア種や柴犬やミニチュア・ダックスフントなどは豊富な運動が必要な犬種。

テリアは農作物を荒らす害獣を駆除する仕事を担ったり、貴族の遊興の狩猟のパートナーとして活躍しました。

ダックスフントは、アナグマの巣穴に入るために短い四肢を持ち、アナグマに特化した猟犬として作出された犬種です。

その祖先は縄文時代の日本に存在したと伝わる柴犬も同様に、狩猟犬としての役割を担ってきました。

愛玩犬ではない、これらの活動的で心身ともにタフな犬種には、豊富で質の高い運動量を提供してあげたいものです。

まとめ

まとめ

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散歩は肉体的な運動として重要なのはもちろん、頭の運動としても欠かせません。

小型犬を含めてどんな犬種でも1日1~2回、毎日散歩に連れて行ってあげましょう。

そうすれば、愛犬はきっとストレス少なく、充足感あふれるハッピーな生活を送れるはずです!

ライタープロフィール

臼井 京音 Kyone Usui

臼井 京音 Kyone Usui

旅行誌の編集記者を経て、フリーに。
30代前半でオーストラリアにドッグトレーニング留学をしたのち、現在はドッグジャーナリスト。
2007年から2017年まで東京都中央区で“犬の幼稚園Urban Paws”を経営し園長&家庭犬トレーニングインストラクターとしても活動。
室内外で犬を多頭飼育していた祖父や獣医師の叔父の影響もあり、小学生時代からシマリス、カメ、ミジンコ、カエル、ハムスター、メダカ、最初の愛犬ヨークシャー・テリアを飼いながら、近所の野良猫への餌やりも欠かさない少女時代を過ごす。
現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らしながら、「人と動物のよりよい関係」を願い、小学生時代から愛読していた雑誌『愛犬の友』をはじめ、多数の書籍や媒体で犬をはじめペットに関する執筆活動を行う。
東京都中央区動物との共生推進員。

著書:タイの犬の写真集『うみいぬ』、『室内犬の気持ちがわかる本』
執筆歴:毎日新聞の「臼井京音の幸せ犬ぐらし」連載コラム(09年3月終了)、AllAbout「犬の健康」(09年10月終了)、『AERA(週刊誌)』(朝日新聞出版)、『BUHI(季刊誌)』(オークラ出版)、『フレンチブルドッグ生活の家計簿』※ライティング(オークラ出版)、『きみとさいごまで』※書籍に寄稿(オークラ出版) 、『愛犬をケガや病気から守る本』※編集(誠文堂新光社)、『最新版 愛犬の病気百科』※編集(誠文堂新光社)、ニッポン放送Webサイト「ペットと一緒に by臼井京音」※連載継続中 など

趣味:日本文学を専攻した大学時代から続けている旅行(30代まではバックパッカー旅行も多数)と読書。
20代後半にフリーになってすぐ夜間に2年間写真専門学校に通い始めてからは、世界の人と犬の関わりを撮影すること。
最近は育児に追われてそれらの趣味の時間を持てず、ママさんバレーボールが目下唯一の息抜き。

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