犬の散歩の適切な距離はどのくらい?運動量の測り方や注意点について
犬を散歩に連れていくとき、どれくらいの距離や時間を目安にすればいいのか、気になる方も多いでしょう。犬の体型によって必要となる運動量は異なるので、一概にこれくらいの距離・時間ならOKということはありません。そこで、ここでは犬の散歩時間や距離の目安、運動量の測り方、散歩における注意点などについてまとめてご紹介します。
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犬の散歩時間・距離の目安

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愛犬のストレス解消や気分転換のためにも、散歩は毎日欠かさずしてあげたいところです。
しかし、必要な運動量は犬の体型や犬種によって大きく変わってくるので、今の散歩量が十分かどうかを確認するのは難しい部分もあります。
まずは、犬の体型ごとの散歩時間と距離の目安をお伝えします。
小型犬の散歩時間・距離の目安
ペットとして大人気のチワワやミニチュアダックスフンド、トイプードル、パグなどに代表される小型犬は、体が小さいため、そこまで多くの運動量を必要としません。
そのため、完全室内飼いでも健康をキープすることは可能だといわれています。
しかし、犬にとって散歩はストレス解消や社会性を養うために必要なことなので、できるだけ散歩には連れていくようにしましょう。
小型犬は、1日に1~2回程度、朝夕の時間帯の散歩が目安です。
ただし、チワワのような超小型犬はデリケートな体の作りをしており、骨もあまり強くないため長距離の散歩はおすすめできません。
超小型犬であれば1日1回、30分くらいの散歩でも十分でしょう。
中型犬の散歩時間・距離の目安
中型犬は、ボーダーコリーや柴犬、スタンダードダックスフンド、コーギーなどが代表的です。
散歩の頻度は1日に2回で、1回につき30分程度が好ましいでしょう。
30分ほどの散歩を距離に換算すると2kmくらいですので、距離を目安にするのもおすすめです。
外をゆっくり歩く散歩だけでも犬は喜びますが、中型犬は小型犬よりも犬種ごとに必要な運動量に幅があります。
たとえばウェルシュ・コーギーやボーダーコリーなど運動が好きな子は、普通の散歩だけでは運動量が物足りないと感じてしまうことがあります。
一緒に走ってあげたり、ドッグランで自由に遊ばせたりと、できるだけ愛犬が走り回れるように工夫してあげるとよいでしょう。
そうすることで、より効果的にストレスを解消できます。
もちろん、散歩のたびに全力で走らせる必要はありませんが、室内で飼っている犬にとって走り回れるのは散歩のときしかありません。
せっかくの散歩なので、たまには思いっきり走らせてあげる機会を作ってあげるのも飼い主の務めと言えるでしょう。
大型犬の散歩時間・距離の目安
秋田犬やラブラドールレトリバー、ダルメシアン、ドーベルマンなどが大型犬の代表格です。
大型犬の散歩も基本的には朝夕1日2回の頻度が目安です。1回あたりにかける時間は30~60分くらいで、距離にすると2km~4km程度になります。
中型犬の項で「走らせてあげることも大切」と紹介しましたが、一方の大型犬は体も大きいですし、走らせすぎると体に大きな負担を与えてしまうことがあります。特に足や関節に与える負担が大きくなるため、注意してあげなくてはなりません。
たとえば、成犬(1歳)になるまでに激しい運動をさせすぎてしまうと、股関節形成不全などの障害に見舞われてしまうおそれがあります。
股関節形成不全は遺伝によって発症することが多い病気ですが、骨が急速に成長する生後60日くらいまでに過度な運動をさせた場合も、発症リスクが高くなります。
少なくとも1歳までは、散歩のとき走らせるのではなく、長い距離をゆっくりと歩くことに重点を置きましょう。
それ以降は、肥満にならないように適度に運動させれば特に大きな問題はありません。
犬の散歩量・運動量の測り方

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運動量を測るときの基準ですが、まずは1回30分の散歩を1日に2回してみましょう。
散歩から帰ったときに犬の呼吸を確認して、ハッハッと短い呼吸をしていれば適度な運動ができた証拠です。
しかし、呼吸の間隔がかなり短い、舌が紫色になっている場合は疲れすぎのサインですので、運動量を減らす必要があるでしょう。
その場合は、まず散歩の時間を少なくしてみてください。
まずは20分にして様子をみます。それで適度な短い呼吸に変わったのなら大丈夫でしょう。
それでもまだ疲れすぎているようであれば15分、10分とだんだん短くしてあげてください。
あまりにも短い時間で疲れるようであれば病気のおそれもあるので、かかりつけの動物病院で一度診てもらうようにしましょう。
散歩の注意事項

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散歩しているとき、愛犬が急に座り込んだり動かなくなったりすることがありますが、無理にリードを強く引っ張るのはやめましょう。
動かないのには何か理由があるので、落ち着いて様子を確認してあげてください。足に怪我をしている可能性もありますし、疲れてしまったのかもしれません。
また、同じ30分でも、平坦な道と坂道、階段などでは運動量が大きく変わってきます。
小型犬のように骨や関節があまり強くない犬は、階段や坂道ばかりを歩かせると体の負担になってしまうことがあります。散歩コースにも十分気を配ってください。
そして、あまりにも暑すぎる日、寒すぎる日などは散歩をお休みしても問題ありません。
暑すぎる日だと路面の温度も高くなっていますし、肉球を傷めてしまうおそれがあります。
寒すぎる日も同様に、肉球がしもやけを起こすことも考えられます。季節によって、散歩をしやすい時間帯にタイミングを変更するのもおすすめです。

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犬が散歩で歩かないのはなぜ?

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前項の「散歩の注意事項」で、愛犬が散歩中に動かなくなることがあるが、それには理由があると説明しました。
では歩かない理由にはどんなことが考えられるのでしょうか。散歩で愛犬が歩かないのにはいくつかの理由が考えられます。

なぜ犬が散歩で歩かないの?その理由と対策を大公開
理由の一つとして、「歩きづらい」という愛犬からのサインである可能性もあります。
例えば愛犬が散歩の時、すぐに立ち止まってしまう、一度座るとなかなか立ち上がれない、段差があるとうまく歩けない…などの様子が見られることはありませんか?
これらは「関節の不調」からくる現象かもしれません。
犬は人間よりも老化のスピードが速く、私たちが感じている以上に年齢と共に筋力が低下し、疲労の回復ができにくい体になるため、子犬の頃から筋力低下や関節周りのケアをしておくことは、長く健康で散歩も楽しむためにとても大切です。
子犬の時期から与えられる、食べやすいサプリメントなどが手軽なケアにおすすめです。
特に小型犬は散歩だけでなく、フローリングや階段などの生活環境の影響でも膝蓋骨脱臼になりやすいため、早めの関節ケアが大切と言われています。
「毎日散歩」はパピーフードが終わる生後3ヶ月から4ヶ月を目安にあげることができるため、愛犬との散歩をずっと楽しみたいと願う飼い主さんにぴったりです。
まとめ

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犬の大きさによって、必要となる散歩の距離や時間が変わるということを、まずはしっかり覚えておきましょう。
その上で、疲れ具合によって散歩の時間を調整してあげることが大切です。
また、当サイトでは今回の内容以外にも散歩に関する情報を数多く紹介しています。ぜひ活用してみてください。

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