【ドッグトレーナー監修】愛犬にはケージとサークルどちらがおすすめ?ハウスはクレートが最適?

多くの飼い主さんがケージやサークルを使用していますが、ケージとサークルの違いやその適切な使用方法など、意外と知らないことが多いと思います。そこで今回は、ケージとサークルそれぞれのメリットや使い方、そして愛犬にとっても好ましい適切な使用方法をお伝えします。

【ドッグトレーナー監修】愛犬にはケージとサークルどちらがおすすめ?ハウスはクレートが最適?
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しかし、飼い主さんにとっても犬にとっても、最初が肝心!

一緒に生活していく上で、ケージに慣れることは不可欠と言えるのです。

そこで今回は、ケージの使い方とそのメリット、そして愛犬がストレスなくケージに慣れる方法をお伝えします。

まずは確認!「ケージ」「サークル」どっちがいいの?

ケージ サークル 比較

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ケージとは?

「ケージ」とは、天井から床までが全て柵で覆われているタイプの囲いをいいます。スチールや金網製で頑丈なものが多いですが、折りたたみできる布製のものもあります。
※布製の商品は「ソフトケージ」もしくは「ソフトクレート」と呼ばれる

ケージのメリット
 ・犬の居場所を制限することができる
 ・天井がついているため、脱走する心配がない
 ・スチールや金網製の商品は頑丈で壊れにくい
 ・小さい子供がいる場合は、犬を叩いたりイタズラをしないよう防ぐこともできる

ケージのデメリット
 ・スチールや金網製のものは重量があり持ち運びしづらい
 ・ケージ自体の大きさを変えることが難しい
 ・布製のタイプだと特に子犬などは噛んで破壊してしまう

サークルとは?

「サークル」とは、四方が柵で囲われていて、場所を区切って犬の居場所を作るときに使われます。何枚かの柵が組み合わさったものが一般的ですが「布製で折りたためるもの」「床付きで固定されたもの」「トイレスペースが仕切られているもの」など様々なタイプの商品があります。

サークルのメリット
 ・犬の居場所を制限することができる
 ・移動しやすくお手入れが楽
 ・何枚かの柵が組み合わさったタイプのものであれば、柵を足すことで必要に応じて広さを自由に変えることができる
 ・小さい子供がいる場合は、犬を叩いたりイタズラをしないよう防ぐこともできる

サークルのデメリット
 ・側面しかないタイプだと強度が弱い
 ・天井がないため、家具の横転や落下物から犬を守るのが難しい
 ・天井がないため脱走する危険がある
 ・脱走することを学習してしまうと、柵をよじ登ることが増えケガにつながる可能性がある
 ・スチールや金網製のものは重量があり持ち運びしづらい

このように、一見すると似ているケージとサークルですが、使い道やメリット・デメリットが異なります。

「ケージ」「サークル」は犬のハウスに適している?

ケージ飼い メリット

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愛犬が寝たり休息をとる場所として、ケージやサークルの中にクッションやベッドを置き、ハウスとして使用することがありますが、犬の特性から考えてケージやサークルは犬のハウスとして最適といえるでしょうか?

犬には

・静かで薄暗く、囲われたような場所を寝床として好む
・柔らかい場所で寝ることを好む
・犬種や個体によっては、寝床に対する縄張り意識が高く、休んでいるときに人や他の犬に干渉されることを嫌がる

といった特性があります。
そのため、柵で囲われただけのケージやサークルでは、飼い主さんの動きや外の様子が過度に気になってしまったり、部屋の電気を遮ることができず常に明るいので、犬は落ち着いて寝たり休むことができません。

また、犬は寝床とトイレを分ける習性がありますが、ケージやサークルの中に寝床とトイレを入れておくだけでは、明確な区別がつきにくく犬が混乱してしまうこともあります。

このような犬の特性を考慮すると、ケージやサークルはハウスとしては適しておらず、犬のハウスとして用いるのはクレートと呼ばれる囲われたタイプのものが望ましいでしょう。

自宅でも移動時も安心。犬のハウスとして適している「クレート」とは?

ケージ デメリット

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全面が囲われていて持ち運びが可能なタイプのものをクレートといいます。プラスチック製のものが一般的ですが、車の移動や出かけ先でも持ち運びがしやすい布製のものもあります。(※布製のケージは、布製のクレートと同様のものを指します)

クレートのことを「バリケンネル(バリケン)」と呼ぶこともありますが、バリケンネルとは、アメリカのペットメイト社(Petmate)の商品名で、企業の商品名がそのまま一般名称として使用され認知されています。
最近では、様々なメーカーからクレートが販売されています。

クレートが寝床と習慣づいていて、犬が好んで入るようにしつけをしておくと、日頃安心して休むことができるだけでなく、来客時の対応や、車での移動など、犬と生活する上で非常に多くのメリットがあり様々な問題行動の予防にもつながります。

特に、災害時の犬との同行避難を想定した場合、避難所ではクレートでの生活が必要不可欠となるため、防災対策としても日頃からクレートに慣らさせておく必要があります。

「ケージ」「サークル」 子犬にとって良い使用方法とは?

愛犬のハウスとしての使用にはあまり適していないケージやサークルですが、どのような目的で使用すれば上手に活用することができるでしょうか?

ケージやサークルを使用する最大のメリットは、犬の行動を制限することができることです。

子犬の頃は、トイレが上手にできなかったり、様々なものを噛んでしまうため、トイレのしつけを上手に行ったり子犬の安全を確保するためにも、ある程度行動に制限を与えないとなりません。

留守番中や飼い主が見ていられないときなど、クレートとトイレが設置してあるケージやサークルの中に子犬がいれば、トイレの失敗を防ぐことができますし、いろいろなものを噛んで子犬が誤食してしまうなどの危険から子犬を守ることができます。

また、サークルをつないで広い場所を確保すれば、部屋の中で遊ぶ際もキッチンなど危険な場所に入ってしまうことを防ぎ、安心して子犬と遊ぶことができます。

ケージやサークルを使用する際の注意点は?(暑さ対策・脱走防止など)

ケージ飼い トイレトレーニング

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注意点①【入れっぱなしにしない】

お留守番の際や飼い主さんが見ていられないとき、トイレの失敗やいたずら防止としてケージやサークルの中に入っていてもらえれば安心ですが、限られた環境に閉じ込められてばかりだと犬にとって大きなストレスになります。

飼い主さんが家にいるときは、なるべく多くの時間、ケージやサークルから出してあげて、遊んだりコミュニケーションをとってあげるようにしましょう。その際、特に子犬の頃は目を放してしまうとトイレの失敗や誤食などの事故につながるので、必ず目を離さないようにしましょう。

長時間ケージやサークルから出すのではなく、短い時間でも回数を増やしてあげ、なるべく犬が自由に行動できる機会を与えてあげるとよいでしょう。

また、留守番の際にはどうしても長時間ケージやサークルの中に入っていないとならないため、なるべく広い範囲の居場所を確保して行動範囲を広げてあげましょう。
大型犬など、体が大きい犬は広いスペースが必要となるため、大きさが変えられないケージより必要に応じて大きさが変えられるサークルの方が利便性は高いでしょう。

子犬の頃は、トイレやいたずらをしないようにするしつけがまだ途中段階なので、ケージやサークルに入れる機会が多いですが、これらのしつけを子犬の頃からしっかりと行って、成犬になった時は部屋の中を自由に過ごして留守番できるようになることが理想的です。

注意点②【設置場所に気を付ける】

ケージやサークルは基本的に犬の休息場所を確保するために使用するため、犬が安心して休息できる場所に設置するようにしましょう。
窓際や玄関近くなどは外の環境の刺激が入りやすく犬も落ち着かないため、窓や玄関から離れたなるべく家の中心に近い場所に設置するようにしましょう。
窓際や玄関近くなどの設置は、夏場は直射日光が当たりやすく熱中症になりやすい点、冬場は隙間風などで寒くなりやすい点などからもお勧めしません。

また、ドア付近や飼い主さんの導線近くに設置しても犬は落ち着いて休むことができないため、人通りが少ない部屋の角などに設置するようにしましょう。

注意点③【留守番時などの安全対策に心がける】

留守番中など、飼い主さんが見ていられないときにケージやサークルが転倒すると犬にとって非常に危険です。
特に、サークルはケージに比べて側面からの力に弱く転倒しやすいため、しっかりと固定をする必要があります。
また、屋根がついていないサークルを使用する場合、犬が外に出ようとしてよじ登り落ちたりサークルが転倒することで事故につながってしまいます。
犬が届かないようにサークルの側面を高くする、天井を付けて脱走を防ぐなどの対応も必要になります。

まとめ

犬 ケージ飼い まとめ

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ケージとサークル、とても似ているものですがそれぞれのメリットとデメリットが異なります。

愛犬の様子や飼育環境、飼い主さんの目的に応じて、ケージとサークルそれぞれのメリットを生かして上手に活用してみましょう。

監修者情報

鹿野 正顕(学術博士)

鹿野 正顕(学術博士)

・学歴(大学・院、学部、専門分野) 麻布大学大学院 獣医学研究科 博士後期課程修了  専攻:人と動物の関係学、犬の行動学 麻布大学介在動物学研究室(旧 動物人間関係学研究室)にて、人と犬の関係、特に犬の問題行動やトレーニングの研究を行い、人と犬の関係学の分野で日本初の博士号を取得。 ・資格 CPDT-KA(Certified Professional Dog Trainer - Knowledge Assessed) (世界最大家庭犬トレーナー資格) ・職業 スタディ・ドッグ・スクール® 代表 株式会社 Animal Life Solutions(ALS) 代表取締役社長 ・所属団体、学会 日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT) 理事長 動物介在教育療法学会(ASAET) 理事 ・受賞歴 平成16年度さがみはら青年アントレプレナービジネスコンテスト 優秀賞 ・著書 ◆ 「犬の行動学入門」 監修:森 裕司 著:鹿野 正顕/中村 広基    ◆ 「アニマルセラピー入門」   編集:NPO法人 ひとと動物のかかわり研究会 監修:太田 光明 ◆ DVD「子犬と暮らす前に 準備と選び方」   ◆ DVD「子犬を家に迎えたら 飼い方・しつけ方」 販売元:アイディーマグネテック株式会社 監修:鹿野 正顕 ◆ 建築知識 創刊60周年記念出版「犬のための家づくり」 発行:エクスナレッジ ◆Oral tyrosine changed the responses to commands in German shepherds and Labrador retrievers but not in toy poodles   Masaaki Kano,Hidehiko Uchiyama,Mitsuaki Ohta,Nobuyo Ohtani (2015) ◆ 応急仮設住宅における人とペットが共棲する住環境に関する音響特性評価 浅見 樹里, 田村 雅紀, 金巻 とも子, 鹿野 正顕, 長谷川 成志 ジャーナル:工学院大学総合研究所・都市減災研究センター (Research Center for Urban Disaster Mitigation: UDM) 研究報告書 (平成25年度) ・職業上でのペットとの関わり ドッグトレーナーとして飼い主指導 獣医師、ドッグトレーナーなどの専門家に対する犬の行動・しつけ・トレーニング等の教育 学校機関での専門家の育成 メディアを通した情報発信 企業に対するペット関連コンサルタント ・飼っている動物 スタンダード・プードル(♀:柔、11歳) ・ペット歴 犬:Mix(4匹)、ミニチュアシュナウザー(1匹)、ジャーマンシェパード(1匹) スタンダード・プードル(1匹) ネコ:2匹 シマリス:2匹 ウサギ:1羽 セキセイインコ:5羽 ・ポリシー(ペットに関する) 動物の習性を客観的に理解し、人と動物互いのバランスを保った共生を追求する ・エピソード(ペットに関する) 畜産を兼業していた農家出身の両親は、ともに動物が好きだったことから、よく捨てられた犬を拾ってきて家で飼っていました。そのため、私は幼少のころから常に犬と一緒の生活を送り、鍵っ子だった私の寂しい気持ちを犬はいつも癒してくれ支えとなってくれました。  当時の犬の飼い方は今とは全く異なり、犬は外で飼うのは当たり前で予防接種をしたり動物病院に連れていくこともあまり一般的ではありませんでした。特に私の父親は、戦後間もない、物のない時代で生まれ育ったため、動物にお金をかける意識が低く、予防接種や病気の治療なども満足には行わなかったため、我が家の犬たちも非常に短命で、大学に進学するまでの12年間で4頭もの犬を飼育してきました。  そんな犬の飼い方に、幼いころから何となく疑問を感じていた私にとって、小学生の頃、今の仕事を志すようになった衝撃的な事件が起きました。避妊もしていなかった我が家の犬は、ある日、家に迷い込んできた野犬と交配してしまい、自宅で1匹の子犬を産みました。私は父に、産まれた子犬を飼うことをお願いしましたが、2頭も同時に飼うことができないという理由で拒まれてしまいました。そこで、子犬の里親を見つけることを懇願すると、父は承諾をしてくれたと思ったのですが、次の日の朝、子犬はいませんでした。  気が動転した私は、すぐに父のもとへ行き子犬の行方を尋ねると、父は夜中に山に捨ててきたと答えました。ショックでした。言葉が出ないくらい、頭の中が真っ白になるぐらいショックでした。私は、泣きじゃくりながら父親に怒りをぶつけましたが、もうその子犬が家に帰ってくることはありませんでした。  このことがきっかけで、私は、「犬をもっともっと大切にする社会に変えたい」、「家族の一員としてもっともっと犬との絆を深められる社会にしたい」、そう決意し犬の専門家になることを強く志し、「犬とのより良い共生社会の確立」という夢をかなえるべく、麻布獣医大学の獣医学部動物応用科学科に進学をしました。  大学院の博士課程が修了後、同じ志をもち、共に学生時代に犬の研究チームをまとめ、同期共に、さらなる夢をかなえるべく、大学のベンチャー企業として株式会社アニマルライフ・ソリューションズを立ち上げ、現在でも「犬とのより良い共生社会の確立」を目指した事業活動を行っています。

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