【ドッグトレーナー監修】ミニチュアダックスフンドの散歩、役割や必要な運動量は?歩かないときの対処法も

足が短いミニチュアダックスフンドは、お散歩をする時に気をつけたいポイントがいくつかあります。小さい体の割に運動量を必要とする犬種でもあるため、ここでご紹介するお散歩の「回数」「時間」「距離」と、お散歩時のポイントをおさえておきましょう。

【ドッグトレーナー監修】ミニチュアダックスフンドの散歩、役割や必要な運動量は?歩かないときの対処法も
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ミニチュアダックスフンド【散歩はいつからしていいの?】

ミニチュアダックスフンド 散歩 いつから

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ミニチュア・ダックスフンドに限らず、どの犬種でも社会化期の時期に散歩を通じて家の外の様々な環境に慣らすことが大切です。
しかし、狂犬病などのワクチン接種が終了するまでは感染症にも気を付けなければなりません。
そのため、ワクチンが終了するまでは直接地面を歩かせたり、他の犬と触れ合わせたりはせず、子犬を抱っこして散歩をしましょう。この際、キャリーバッグやスリングなどを利用すればより安全に外の世界を経験させることが出来ます。

初めて散歩する時の注意点は?

ミニチュア・ダックスフンドが初めて外に出るとき、きっと不安でいっぱいでしょう。

そのため、初めての外出は「抱っこ」がおすすめ。

外の世界を、飼い主さんの抱っこで見せてあげましょう。

地面に降ろしてお散歩をする際の注意点としては、リードを短めに持つことです。

ミニチュア・ダックスフンドは、好奇心が旺盛な犬種で、自らあちこちへ移動してしまう可能性があるため、リードは短めにしっかり持ち、常に気を配るようにしてください。

ミニチュア・ダックスフンドは小回りの効くサイズですから、周囲の歩行者などへの配慮も忘れずに。

ミニチュアダックスフンド【散歩は毎日必要?】

ミニチュアダックスフンド 散歩 毎日

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ミニチュア・ダックスフンドは室内で飼うことが多く体も小さいため、毎日のお散歩は必要ないと思われるかもしれません。

ですが、もともとミニチュア・ダックスフンドは猟犬であるため、実際には運動量が必要な犬種です。基本的には毎日お散歩をしてあげましょう。

お散歩をせずに運動不足になってしまうと、次のような症状がみられるようになります。

●ストレスを抱えてしまう
●欲求不満から吠えやすくなる
●社会化不足によって様々なものや環境を怖がるようになる
●肥満になる(ヘルニアの誘発)
●生活習慣病のリスクが上がる

運動不足により肥満になってしまうと生活習慣病になるリスクが上がるうえ、ミニチュア・ダックスフンドに多い椎間板ヘルニアを誘発してしまうおそれがあります。

愛犬が肥満にならないためにも、毎日のお散歩を欠かさないようにしましょう。

雨の日や飼い主さんが忙しい時など、都合で散歩できない時は?

毎日のお散歩が必要なミニチュア・ダックスフンドではありますが、危険な思いをしてまで雨風の強い日にお散歩に出かける必要はありません。

また、飼い主さんの都合でお散歩ができない日もあるでしょう。

お散歩に行けない日は、家の中でボールやお気に入りのおもちゃを使ってたくさん遊んであげてください。

愛犬がぶつかってしまいそうな障害物は端に寄せる、滑らないようにカーペットやラグマットなどを敷いておくなどの対応をし、広々とした空間で遊ばせるようにしましょう。

ミニチュア・ダックスフンドは「胴長短足」で、腰に負担がかかりやすく、椎間板ヘルニアになりやすい体型です。

ミニチュア・ダックスフンドにとっては少しの段差も危険なので、フラットな場所で遊ばせるようにしましょう。

ミニチュアダックスフンド【散歩の「回数」「時間」「距離」の目安は?】

ミニチュアダックスフンド 散歩 回数 時間 距離 目安

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ミニチュア・ダックスフンドは、体が小さい室内犬ではありますが、犬の散歩は運動だけが目的ではなく、ストレス発散や外の環境に慣れるためでもあるので、散歩はできる限り朝晩2回、明るい時間に出かけるとよいでしょう。明るい時間の散歩を推奨する理由としては、日が昇る前や沈んだ後の暗い時間ばかりだと、様々な環境や刺激に慣れることができず社会化が滞ってしまうためです。
また、雨の日など散歩に行けない日は、おもちゃや犬用のロープなどを使ってたくさん遊んであげるなど、室内でも発散できる方法を工夫してみましょう。
運動のためだからといって長時間のお散歩は避けるようにしてください。
また、長い階段や坂を登るような散歩コースは、胴が長いダックスには腰に負担がかかるため避けましょう。

時間や頻度の目安はそれぞれの飼育環境やライフスタイル、犬の様子によって異なってきますので、ご家庭の状況や愛犬の様子を見ながら、最適なものを見つけていきましょう。

ミニチュアダックスフンド【散歩に適切な「時間帯」は?】

ミニチュア・ダックスフンドのお散歩は、季節によって選ぶ時間帯や注意すべき点が変わってきます。

確認しておきましょう。

夏の暑い日は「脱水症状」と「熱中症」に注意!

ミニチュア・ダックスフンドに限らず、どの犬種でも夏の暑い日は涼しい時間帯にお散歩をするのが基本です。

さらに、ミニチュア・ダックスフンドの場合は足が短いため「地面からの照り返し」の影響を受けやすい点に配慮する必要があります。

日差しが強い日にアスファルトを歩くと、「肉球のやけど」「脱水症状」や「熱中症」の危険があるので、夏は朝と日が沈んでからの時間帯を選んでお散歩してください。

冬の寒い日は「防寒対策」を!

ミニチュア・ダックスフンドは、寒さに強い犬種ですが、基本は室内で生活しているため、10℃を下回るほど寒い日には防寒対策をするのがおすすめ。

寒い日には犬用の洋服を着用し、お散歩に出かけてください。洋服を嫌がる子もいるため、少しずつ慣らしてあげましょう。

ちなみに、夏も冬も活躍するアイテムが「靴下」です。

足の裏から直接熱や寒さを受けることなくお散歩できるので、嫌がらない場合は着用してみてもいいかもしれません。

ミニチュアダックスフンド【散歩する際のトイレ(排泄)はどうする?】

ミニチュア・ダックスフンドに限らず、お散歩時に排泄した場合、きちんと持ち帰りましょう。
そのためにも、お散歩時には必ずウンチ袋を持って出かけてください。
また、お出かけ先では不特定な場所でおしっこをさせてしまうと周りの人に迷惑をかけてしまいます。排泄はなるべく家で済ませてから散歩に出かけるようにし、散歩中は飼い主さんのコントロールで排泄させるようにトレーニングしましょう。

ミニチュアダックスフンド【散歩を嫌がる(歩かない)場合の理由&対処法!】

ミニチュアダックスフンド 散歩 嫌がる 理由 対処法

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好奇心旺盛なミニチュア・ダックスフンドは、「お散歩大好き!」な子が多いかもしれませんが、中にはお散歩を嫌がってしまうこともあり得ます。

家の外に恐怖心を持っている場合は、玄関先や庭先で外に慣れるようにしましょう。

また、犬が怖がってしまう大きな音がする場所を避けるのもおすすめです。

車通りがない場所やドッグランに行き、徐々に外の世界に慣らすのもいいでしょう。

散歩が嫌すぎて吠える!どんな理由がある?

お散歩途中に吠えて「お散歩をやめたい!」と伝えてくることがあるかもしれません。

ただ単に「疲れた」「飽きた」だけの場合もあるでしょう。

ですが、ミニチュア・ダックスフンドは、警戒心の強い犬種でもあります。

家族など信頼している人には甘えん坊ですが、他人や他の犬には警戒心から威嚇して吠えてしまうことも。

お散歩中に吠えるのは、もしかしたら「お散歩がイヤ」なのではなく、恐怖のあまり相手を威嚇をしている可能性もあります。

散歩で怖がって吠えてしまう場合は、まず外の環境に慣らすことから始めましょう。なかなか上手にできない場合は、専門家に相談することもお勧めします。

ミニチュアダックスフンド【散歩から帰った後のお手入れ方法】

ミニチュアダックスフンド 散歩 帰宅後 お手入れ 方法

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愛犬とお散歩から帰宅したら、まず足を拭いてあげましょう。

足を拭く場合、基本的に乾いた布で拭く、汚れが気になる所を濡れた布やウェットティッシュで拭くだけでいいでしょう。

草むらを歩いた、水たまりに入ってしまったなど汚れが気になる場合は、ぬるま湯で優しく洗ってください。

足を洗った後に濡れたままにしてしまうと、雑菌が繁殖することもあります。

水分がなくなるまでしっかりと拭く、ドライヤーで乾かすなどをしてあげると良いでしょう。

また、足が短いミニチュア・ダックスフンドは、お腹が汚れている場合が多いので、お腹周りもしっかりと拭いてあげましょう。

ミニチュアダックスフンド【散歩のまとめ】

ミニチュア・ダックスフンドのお散歩時に気をつけたいポイントをご紹介してきました。

体が小さく、室内で飼育するミニチュア・ダックスフンドではありますが、想像より運動量が必要な犬種です。

ストレスを溜めない、肥満にならないためにも、毎日しっかりとお散歩をしてあげてくださいね。

監修者情報

鹿野 正顕(学術博士)

鹿野 正顕(学術博士)

・学歴(大学・院、学部、専門分野) 麻布大学大学院 獣医学研究科 博士後期課程修了  専攻:人と動物の関係学、犬の行動学 麻布大学介在動物学研究室(旧 動物人間関係学研究室)にて、人と犬の関係、特に犬の問題行動やトレーニングの研究を行い、人と犬の関係学の分野で日本初の博士号を取得。 ・資格 CPDT-KA(Certified Professional Dog Trainer - Knowledge Assessed) (世界最大家庭犬トレーナー資格) ・職業 スタディ・ドッグ・スクール® 代表 株式会社 Animal Life Solutions(ALS) 代表取締役社長 ・所属団体、学会 日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT) 理事長 動物介在教育療法学会(ASAET) 理事 ・受賞歴 平成16年度さがみはら青年アントレプレナービジネスコンテスト 優秀賞 ・著書 ◆ 「犬の行動学入門」 監修:森 裕司 著:鹿野 正顕/中村 広基    ◆ 「アニマルセラピー入門」   編集:NPO法人 ひとと動物のかかわり研究会 監修:太田 光明 ◆ DVD「子犬と暮らす前に 準備と選び方」   ◆ DVD「子犬を家に迎えたら 飼い方・しつけ方」 販売元:アイディーマグネテック株式会社 監修:鹿野 正顕 ◆ 建築知識 創刊60周年記念出版「犬のための家づくり」 発行:エクスナレッジ ◆Oral tyrosine changed the responses to commands in German shepherds and Labrador retrievers but not in toy poodles   Masaaki Kano,Hidehiko Uchiyama,Mitsuaki Ohta,Nobuyo Ohtani (2015) ◆ 応急仮設住宅における人とペットが共棲する住環境に関する音響特性評価 浅見 樹里, 田村 雅紀, 金巻 とも子, 鹿野 正顕, 長谷川 成志 ジャーナル:工学院大学総合研究所・都市減災研究センター (Research Center for Urban Disaster Mitigation: UDM) 研究報告書 (平成25年度) ・職業上でのペットとの関わり ドッグトレーナーとして飼い主指導 獣医師、ドッグトレーナーなどの専門家に対する犬の行動・しつけ・トレーニング等の教育 学校機関での専門家の育成 メディアを通した情報発信 企業に対するペット関連コンサルタント ・飼っている動物 スタンダード・プードル(♀:柔、11歳) ・ペット歴 犬:Mix(4匹)、ミニチュアシュナウザー(1匹)、ジャーマンシェパード(1匹) スタンダード・プードル(1匹) ネコ:2匹 シマリス:2匹 ウサギ:1羽 セキセイインコ:5羽 ・ポリシー(ペットに関する) 動物の習性を客観的に理解し、人と動物互いのバランスを保った共生を追求する ・エピソード(ペットに関する) 畜産を兼業していた農家出身の両親は、ともに動物が好きだったことから、よく捨てられた犬を拾ってきて家で飼っていました。そのため、私は幼少のころから常に犬と一緒の生活を送り、鍵っ子だった私の寂しい気持ちを犬はいつも癒してくれ支えとなってくれました。  当時の犬の飼い方は今とは全く異なり、犬は外で飼うのは当たり前で予防接種をしたり動物病院に連れていくこともあまり一般的ではありませんでした。特に私の父親は、戦後間もない、物のない時代で生まれ育ったため、動物にお金をかける意識が低く、予防接種や病気の治療なども満足には行わなかったため、我が家の犬たちも非常に短命で、大学に進学するまでの12年間で4頭もの犬を飼育してきました。  そんな犬の飼い方に、幼いころから何となく疑問を感じていた私にとって、小学生の頃、今の仕事を志すようになった衝撃的な事件が起きました。避妊もしていなかった我が家の犬は、ある日、家に迷い込んできた野犬と交配してしまい、自宅で1匹の子犬を産みました。私は父に、産まれた子犬を飼うことをお願いしましたが、2頭も同時に飼うことができないという理由で拒まれてしまいました。そこで、子犬の里親を見つけることを懇願すると、父は承諾をしてくれたと思ったのですが、次の日の朝、子犬はいませんでした。  気が動転した私は、すぐに父のもとへ行き子犬の行方を尋ねると、父は夜中に山に捨ててきたと答えました。ショックでした。言葉が出ないくらい、頭の中が真っ白になるぐらいショックでした。私は、泣きじゃくりながら父親に怒りをぶつけましたが、もうその子犬が家に帰ってくることはありませんでした。  このことがきっかけで、私は、「犬をもっともっと大切にする社会に変えたい」、「家族の一員としてもっともっと犬との絆を深められる社会にしたい」、そう決意し犬の専門家になることを強く志し、「犬とのより良い共生社会の確立」という夢をかなえるべく、麻布獣医大学の獣医学部動物応用科学科に進学をしました。  大学院の博士課程が修了後、同じ志をもち、共に学生時代に犬の研究チームをまとめ、同期共に、さらなる夢をかなえるべく、大学のベンチャー企業として株式会社アニマルライフ・ソリューションズを立ち上げ、現在でも「犬とのより良い共生社会の確立」を目指した事業活動を行っています。

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