【ドッグトレーナー監修】愛犬の警戒吠え、意味や理由、しつけ方(対策・防止方法)は?

犬のしつけの中でも問題になりやすいのが「吠え」です。犬の吠え声は意外に大きく、2004年に環境省が行なった調査によると、「金属プレス機の音」や「大型自動車の走行音」より大きかった例もありました。

【ドッグトレーナー監修】愛犬の警戒吠え、意味や理由、しつけ方(対策・防止方法)は?
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犬の吠え声は、ご近所トラブルの原因にもなりかねません。
そこで今回は、特に犬の吠え声で多い「警戒吠え」について、理由と対策を紹介します。

犬の警戒吠え【理由】

犬の警戒吠え【理由】

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犬はもともと吠える動物ですが、理由なく吠えるということはありません。
かならず何らかの理由があって吠えています。その理由の一つが「警戒による吠え」です。

「警戒吠え」とは、犬が身の危険を感じ相手に対して注意を促すための吠えです。
一見私たち人間からするとなんでもないことも、感覚の優れている犬からすると警戒すべき十分な理由になることもあります。
では、どんな状況で犬は警戒するのか?「家の中」と「家の外」の2つの状況に分けて解説していきます。

犬の警戒吠え【家の中】

犬の警戒吠え【家の中】

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警戒吠えの中でも特に多いのが、「家の中での警戒吠え」です。
「来客によるインターホンの音」や「窓から歩く人が見えた」場合、犬が警戒する要因となります。
犬はもともと縄張り意識が強く、自分のテリトリー内に知らない人が入ってくることを嫌い不安に感じます。
その習性を活かしたのが「番犬」でした。

犬が警戒して吠えた後に対象の人がいなくなるという経験を積むと、「吠えるといなくなる」と学習してしまいます。
そのため、慣れさせようと玄関に犬を連れていっても、吠え続けた状態で来客が帰ってしまえば、さらに吠えを助長させてしまいます。

通常、来客の多くは宅配便など玄関先で用事を済ませて帰っていきます。
しかし、犬にとっては、自分が吠えたことで相手がいなくなったと勘違いしてしまうため、来客による吠えがエスカレートしてしまいます。

また、窓際で人に向かって吠えるのも同じです。
外を歩いている人はたまたま家の前を通りかかっただけですが、犬からすると「吠えたからいなくなった」と勘違いしてしまいます。

犬の警戒吠え【対策・練習方法】

犬の警戒吠え【対策・練習方法】

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【ポイント】

1.知らない人の気配が感じられる玄関や窓の近くに犬のハウスを設置しない
2.「外が見える窓にガラスフィルムを張る」、「カーテンを閉める」、「簾をかける」

外の様子に気づきにくくするといった対策が有効的です。
「知らぬが仏」という言葉があるように、犬にしても気が付かなければ警戒心を持つことなく安心して暮らせます。
来客も道行く人々も、犬に対して、悪さをしようとしているわけではないので、本来は警戒しなくていいのですが、犬には理解ができません。

そこで、気付かせないであげる環境作りというのも愛犬のためには必要です。
また、犬が警戒心を持ちやすい外から入ってくる刺激には、「車の音」「下校時の子供の声」などの音もあります。
外から入ってくる音を遮断することは難しいですが、「音楽をかける」「ラジオやテレビをつける」といった、家の中から音を発生させることで外から入ってくる音が聞こえづらくなり警戒心を和らげることもできます。

子犬の頃であれば、生活音が収録されている音響CDなどを流してあげれば音響馴致(おんきょうじゅんち)にも役立ちます。
しかし「インターホンの音=知らない人が来る」ということをすでに学習している犬であれば、たとえ前述したような対応をしてもインターホンの音に反応して吠えてしまうこともあります。
その場合には、「インターホンの音=楽しいことがある」という結びつきに変えてあげることが有効的です。
家族や友人に協力してもらい練習してみましょう。

犬の警戒吠えのしつけ「対策・練習方法」①

嗜好性の高いおやつ用意して、インターホンがなったらそのおやつをあげるということを繰り返します。

今までは、「インターホンが鳴る→知らない人が来て不安」と感じていたのが、この練習をすることで「インターホンが鳴る→おやつをもらってうれしい」と感じるようになり、インターホンの音に対する警戒心を和らげることができます。

ですが「音=うれしいこと」という結びつきがすぐに「音=不安」の結びつきよりも強くなるわけではないので、1日10回程度、「インターホンが鳴る→おやつ」を繰り返し練習してみましょう。

犬の警戒吠えのしつけ「対策・練習方法」②

練習と並行して、実際に来客があったときの対処も重要です。

練習とは違い飼い主さんがおやつをずっとあげ続けることはできませんので、事前にコングなどにおやつを詰めたものや、ガムなどの時間のかかるおやつを準備しておきましょう。

インターホンが鳴ったら、慌てずにまずは愛犬に準備しておいた特別なおやつを与えます。
それから冷静に落ち着いて来客の対応をしてください。

来客で吠えなくなった後も継続しておやつをあげることが再発防止として重要です。

犬の警戒吠え【家の外】

犬の警戒吠え【家の外】

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次に家の外で警戒して吠えてしまう場合です。

家の中ほどは強くはありませんが、犬は普段のお散歩コースにも縄張りの意識を持ちます。
犬種差や個体差もありますが、一般的にメスに比べオス(特に未去勢の犬)の方が縄張り意識は強いので、いつものお散歩コースに知らない犬がいると警戒して吠えるということもあります。

また、犬は「知らない人にじっと見つめられる」「知らない人が大きな声をあげながら近づいてくる」といったことでも警戒します。
その犬によって恐怖を感じる対象が異なるので愛犬がどんな時、何に対して怖がっているのかをよく観察してください。

犬の警戒吠え【対策・練習方法】

対処方法としては、散歩コースを変更するなど日常的に警戒して負担になるようなものから避けてあげることも重要です。

「道幅が狭い場所」、「車の往来が激しい場所」、「人通りが多い場所」などは、人でも緊張してしまいます。

飼い主さんも犬も安心してリラックスした散歩ができるように、刺激の少ない静かな場所を選んで散歩しましょう。

しかし、前述したように日常生活で避けることが難しい場所を散歩しなければならないときは、おやつを与えながら気持ちを反らす練習を試してみてください。

普段犬が警戒吠えをしてしまう対象が見えたら、おやつを口元に持っていき舐めさせながら対象とすれ違い、そのあとに舐め続けていたおやつを食べさせてあげましょう。

【ポイント】
1. 警戒心を上回るぐらい大好きなおやつを使う
2. 初めのうちは対象と距離を取りながら練習する

犬の警戒吠えのしつけ「対策・練習方法」①

インターホンの時と同様に、犬は普段の散歩の中で「警戒する対象がくる→警戒心を持つ」といった学習をしているので、すれ違う時に毎回おやつをもらえれば、「警戒する対象がくる→おやつをもらえてうれしい」と学習するようになり、警戒の対象を気にせず飼い主さんに集中して歩けるようになります。

そのためこの時与えるおやつは、犬にとっても一番大好きなものを使うようにして、モチベーションを維持するためにも、練習の時だけ使用して日ごろの使用は控えるようにしましょう。

犬の警戒吠えのしつけ「対策・練習方法」②

少しばかり吠えてしまってもすぐに口元におやつを持っていき舐めさせてあげてください。

ちょっとでも吠えてからおやつをあげるとさらに吠えることを学習してしまうと思ってしまう方もいると思いますが、このような状況で犬が吠えるのは、おやつがもらいたいからではなく警戒をしているからです。

そのため、少し吠えてしまってもおやつを与え夢中になれば、おやつをもらえてうれしい感情に切り替わり、吠える行動をやめるようになります。

犬の警戒吠えのしつけ「対策・練習方法」③

警戒する対象との距離が近すぎてしまうと警戒心が強くなり、どんなにおやつを与えても気をそらすことができなくなります。
そのため、対象との距離を取りながらこの練習をすることが大切ですが、道端が狭い場所などは距離が取りにくいので、抱き上げた状態でおやつを与えてすれ違うとよいでしょう。
他にも、愛犬と警戒の対象物(者)との間に飼い主が入ることで距離を取る方法も効果的です。

この練習を繰り返すことで飼い主への意識が高まってきたら、徐々にすれ違うまで吠えないで集中して歩けたらおやつを与える練習に切り替えていきます。

すると、常におやつをあげ続けなくても、飼い主に集中して歩調を合わせて歩くことでその場をやり過ごすことも可能になってきます。
前述した方法を試してみてもなかなかうまくいかない場合は、警戒心が非常に強くなっている可能性があります。

その場合、飼い主だけでは対処が難しい場合が多いため専門家に相談することをお勧めします。

犬の警戒吠え【まとめ】

犬の警戒吠え【まとめ】

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犬の警戒吠えは「環境を変えてあげること」と、不安な気持ちよりも「大丈夫の気持ちを大きくさせてあげること」で軽減させることができます。

そして、警戒吠えの練習や対処中、最も大切なことは飼い主が「慌てたり」「騒いだりしない」ことです。

飼い主の行動がいつもと違うことを犬は敏感に感じ取り、より不安になってしまいます。いつも通りに冷静に行動するようにしましょう。

ライタープロフィール

長根 あかり Akari Nagane

長根 あかり Akari Nagane

【経歴】 2017年 帝京科学大学 アニマルサイエンス学科卒業。 卒業後、株式会社シロップで約2年間勤務。ウェブメディア『ペトこと』や、保護犬猫とのマッチングサービス『OMUSUBI』で犬猫の飼い方を中心に執筆。 ペットイベントへの取材・編集、「犬猫との暮らし」「犬とのお出かけ」などをテーマとした連載記事も担当。 退職後は犬のしつけ・トレーニングのアドバイスをする傍ら、都内にある犬猫の保護シェルターで勤務。犬猫のお世話だけでなく譲渡会へも参加し保護の現場を学ぶ。 【資格】 2017年2月 ドッグトレーナー 2017年3月 動物介在教育アドバイザー 2018年3月 愛玩動物飼養管理士 【ペット歴】 幼少期は、金魚をはじめオタマジャクシ、カエル、アゲハチョウ、ザリガニなどを飼育。 祖母の家に行けば4匹の猫と遊び、休日は公園に集まる散歩中の飼い主さんに声をかけ犬に遊んでもらっていました。小学4年生から中学3年生までシマリス「シママ」と暮らし、大学3年生になり保護犬のアルを迎え現在に至ります。 【愛犬とのエピソード】 幼い頃から犬と暮らすことが夢だった私にとって、アルとの出会いで昔からの夢が一つ叶いました。 これまでたくさんの犬と触れ合ってきましたが、実際、四六時中一緒にいるとそれまで意識したことがなかったことも気になって不安になる夜もありました。 家に帰ると乳歯が落ちていて驚いたり、撫でているときに「あれ?ここって骨出っ張ってたっけ?」と急に心配になったり・・・。 寝息を立てているアルの隣で寝ようとしたときに、自分の呼吸のリズムがわからなくなって一緒に寝るのを諦めたこともありました。 まだ学生でしたので、お留守番前の朝はしっかり散歩をして授業が終われば帰って一緒に遊ぶ日々。週2日は朝の部活にも一緒に行ってトレーニングをして、時には一緒に授業に行って実習を受けることもありました。 そんなアルとの生活ですが、アルは警戒心が強く人や環境に慣れるのに時間がかかりました。行動学やトレーニングを学んでいるとは言え、性格はそれぞれなので後はお互い手探りしながら、アルのペースでゆっくり一緒に成長してきたように感じています。 人から学べることもたくさん有るけれど、結局は犬から教えられることの方が多いなと毎日が学びの日々です。 【趣味】 多趣味なのでインドアもアウトドアも好きですが、やっぱり動物や自然に触れ合える場所に行くことが多いです。 友達と犬連れで車を走らせて、油壺マリンパークやマザー牧場などに日帰りの弾丸旅行をすることもしばしば。(犬なしで行くなら、横浜動物園ズーラシア・京都水族館・名古屋港水族館がおすすめです!) 最近ではペットOKの観光地も増えていますし、何よりドッグランのあるサービスエリアが増えているので、気になってわざわざ寄り道しちゃいます。 【ペットへの想い】 私にとってペットは、友であり、兄弟であり、子供であり、かけがえのない存在です。 家族や友達には相談できないこともペットには相談できる。辛いことがあったとき、悲しいことがあったとき、ただそばにいてくれるだけで安らぎ、乗り越える力をくれるのもまたペットたちです。 犬でも猫でも鳥でも、ヘビやトカゲであっても人とペットの繋がりは変わらないと思います。 年齢に似合わず『世界名作劇場』のシリーズが好きなのですが、作品の多くが主人公とパートナーである動物が支え合って一緒に困難を乗り越える物語です。 また、現代では動物を介在させることで治療やリハビリ、子供教育にも大きな影響を与えることがわかっており、さまざまな場面で動物との活動が行われています。 そんな切っても切れない人とペットとの関係が、今後もっともっと良くなることを願っていますし、暮らしやすくなるように活動していきたいと思っています。

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