【獣医師監修】協調性抜群で陽気なビーグルと、楽しみ満載の日々を過ごそう

スヌーピーのモデルにもなった、かわいいビーグル。アクティブで、飼い主さんとお出かけするのも大好き! 手入れもラクなことから、初心者でも飼いやすいと評判です。そんなビーグルの、暮らしのコツやかかりやすい病気などを知っておきましょう。

【獣医師監修】協調性抜群で陽気なビーグルと、楽しみ満載の日々を過ごそう
出典 : pixta_39579984

ビーグルの歴史

ビーグルの歴史

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ビーグルは臭いで獲物を探す、セント(嗅覚)ハウンドの一種。
ビーグルは、フランス語で小さいことを意味するペグルに由来するという説もあるように、ハウンドの中でビーグルは最小サイズです。
ビーグルの原種と言える、エリザベス女王の時代(1558~1603年)に貴族の手で改良された小型のハウンドは、野ウサギ猟に用いられていました。
1880年代にアメリカに渡ると、類まれなる嗅覚と狩猟性能の高さ、協調性の良さから、ビーグルが瞬く間に人気犬種となったのは想像にかたくありません。
原産国のイギリスとは多少異なるタイプに改良が加えられ、1959年にアメリカン・ケネル・クラブ(AKC)の公認犬種になりました。
現在、ジャパンケネルクラブ(JKC)ではイギリスの標準タイプを採用していますが、日本ではイギリスタイプとアメリカタイプの両方が見られます。

ビーグルのサイズや被毛など、身体的な特徴

ビーグルのサイズや被毛など、身体的な特徴

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ビーグルの成犬の体高は、最小のハウンドである点が重視され、約40cm以下、約33cm以上が理想的だとされています。
アメリカに限り、13インチ(約33cm)を超えないものと、13~15インチのものと、大きさで2種類に分けられます。
毛色は、黒と赤茶と白の3色から構成されるトライカラー(ブラック&タン&ホワイト)が一般的かもしれません。
ほかに、2色構成のレモンカラー(レッド&ホワイト)など、豊富なカラーバリエーションがあります。
いずれも、猟師の目印になるように尾の先端が白いのが特徴です。

ビーグルの平均寿命は?

ビーグルの平均寿命は?

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日本の家庭犬の平均寿命は14歳です。
体重が10kg以上で中型犬に分類されるビーグルの平均寿命は、12~15歳だと言えるでしょう。

ビーグルのかかりやすい病気

ビーグルのかかりやすい病気

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ビーグルは、以下の病気に比較的かかりやすい傾向があります。

・ヘルニア

ビーグルは椎間板ヘルニアと頚椎ヘルニアに比較的かかりやすい犬種のひとつ。
5歳以降は、ヘルニアに注意をしておきましょう。
痛みを伴う病気なので、ビーグルが動いた瞬間、悲鳴をあげることで気づく飼い主さんもいるようです。
治療法には、内科療法と外科療法があります。
症状によって、獣医師と相談しながら治療方針を決めることになるでしょう。
内科治療では、炎症を抑えるためのステロイド療法が選択されることがあります。
外科手術では、あるべき位置から飛び出した椎間板物質を取り除きます。
ヘルニアは肥満が発症リスクを高めたり悪化要因になるため、食欲旺盛なビーグルが多いと思いますが、体重管理に気をつけるのも重要です。

・甲状腺機能低下症

ビーグルは、内分泌疾患のひとつである甲状腺機能低下症になりやすい傾向にあります。
甲状腺は内臓の働きや新陳代謝の速度を調整したり、体温を保ったりする役割を担っています。
その甲状腺で分泌されるホルモンの量が低下して起こるのが、甲状腺機能低下症。
一般的には5歳以降から、オスでもメスでも発症する可能性があります。
寒がりになる、元気がなくなる、むくみによりまぶたが垂れさがるなどの症状で、飼い主さんは異変を感じるかもしれません。
代謝が落ちるため、太りやすくなるのも特徴です。
進行すると、膿皮症などの皮膚病や、鼻や尾や背中などに脱毛を生じたりします。
遺伝的な素因が疑われている疾患なので、予防することはできません。
けれども、早期発見によって、ホルモン充填療法などの治療を早期に開始できれば、愛犬を不調から救ってあげられます。

・外耳炎

垂れ耳の犬種であるビーグルは、外耳炎を発症しやすいので要注意。
短毛なのであまりブラッシングをしないかと思いますが、愛犬の耳はこまめにめくってチェックしてあげましょう。
耳の汚れが気になったり臭いがする場合は、早めに動物病院で受診を。
獣医師による洗浄と点耳薬による治療で、悪化を防いでください。

ビーグルの特質を知って快適生活を

ビーグルの特質を知って快適生活を

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群れを構成して野ウサギ猟を行ったビーグルは、協調性が抜群。
性格も明るく友好的なので、多頭飼いをするにも、赤ちゃんのいる家庭でも安心して飼える犬種です。
ただし、獲物の居場所を猟師に知らせるための甲高く大きな鳴き声を持つことを、忘れてはいけません。
猟犬としての仕事をせず、家庭犬として暮らしている今でも、何か刺激があればそれを飼い主さんに知らせるために吠えやすいでしょう。
子犬の頃から吠えをコントロールできるようにトレーニングを重ねておけば、愛犬と快適に生活でき、お出かけ先でも安心です。
十分な散歩量を確保できていないと、ストレス発散のために、いわゆる無駄吠えをしてしまう可能性も。
ビーグルは猟犬だったので、運動欲求が高めです。
毎日、理想的には合計2回、1日合計1時間以上は散歩をしてあげてください。
雨などで外出できない時はもちろん、ふだんから、ビーグルが大好きなにおい嗅ぎも室内でさせてあげましょう。
おやつを家具の裏などに隠して探させる、ノーズワークがおすすめです。
ノーズワークは体力が衰えた老犬になってもできるので、脳トレとしても最適です。

ビーグルとの快適旅行の秘訣

ビーグルとの快適旅行の秘訣

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ビーグルは短毛でお手入れが簡単な犬種ですが、アンダーコートを備えているので、春と秋にはごっそりと毛が抜ける換毛期があります。
その時期に旅行をするなら、洋服を着せて抜け毛の飛散防止に努めたいものです。
お出かけ前には、熊手型の抜け毛専用ブラシなどを使ってブラッシングをしておけば、なお快適に過ごせるでしょう。

ビーグルは頚椎のヘルニアを発症しやすいので、お出かけをする際は首輪よりもハーネスを着用するのがベストです。

ビーグルの価格相場は?

ビーグルの価格相場は?

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ビーグルは10~30万円が価格の相場です。
一般的には、ドッグショーでチャンピオンになった親犬の直子などが高額になります。

まとめ

まとめ

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人にもほかの犬にもフレンドリーで、明るく陽気なビーグル。
特質を心得て、旅行も含めて一緒にできるアクティビティをたくさん提供してあげれば、飼い主さんも愛犬もハッピーな毎日が過ごせるに違いありません。

監修者情報

箱崎 加奈子(獣医師)

箱崎 加奈子(獣医師)

・学歴、専門分野 麻布大学獣医学部獣医学科 ・資格 獣医師、トリマー、ドッグトレーナー、アニマルアロマセラピスト ・職業 獣医師 ペットスペース&アニマルクリニックまりも ・所属団体、学会 一般社団法人女性獣医師ネットワーク(代表理事) ・著書(一部) 1 最新版 愛犬の病気百科 著者名: 愛犬の友編集部 編 2 愛犬をケガや病気から守る本 著者名: 愛犬の友編集部 編 ・職業上でのペットとの関わり 普段犬猫の診察をしています。 飼育放棄や動物愛護センター収容の犬猫の保護譲渡活動をしています。 ・飼っている動物 シーズー ・ペット歴 ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、犬(シーズー、ヨークシャテリア) ・ペットへの想い 18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。 ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。 現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。 毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。 プライベートでは一児の母。 愛犬はシーズー。 家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています ・ペットに関するエピソード シーズー2頭、ヨークシャの全部で3頭の多頭飼いをしていました。 2頭は天寿を全うし、今はシーズーの澪(みお)が1頭です。 動物を飼育する習慣のない家庭に育ちましたので、この仕事に就こうと決めた時に初めて犬を飼いました。 犬初心者からトリマー、トレーナー、獣医と、飼い主目線で自分の愛犬に必要なスキルを身につけました

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ライタープロフィール

臼井 京音 Kyone Usui

臼井 京音 Kyone Usui

フリーライター、ドッグジャーナリスト 【経歴】 日本文学を専攻しバックパッカーもしていた大学卒業後、旅行ガイドブックの編集プロダクション勤務を経て、フリーライターに。30代前半でオーストラリアにドッグトレーニング留学をしたのち、現在はドッグジャーナリスト。 2007年から2017年まで東京都で“犬の幼稚園Urban Paws”の園長&家庭犬トレーニングインストラクターとしても活動。 東京都中央区 動物との共生推進員。 【執筆歴】 小学生時代から愛読していた雑誌『愛犬の友』をはじめ、多数の書籍や媒体で犬をはじめペットに関する執筆活動を行う。Webサイト「ニッポン放送ニュースオンライン」にて『ペットと一緒にby臼井京音』連載中。 著書:タイの犬の写真集『うみいぬ』、『室内犬の気持ちがわかる本』 これまでの執筆・編集歴は、毎日新聞の「臼井京音の幸せ犬ぐらし」連載コラム、AllAbout「犬の健康」、『週刊AERA』、季刊誌『BUHI』、書籍『フレンチブルドッグ生活の家計簿』、書籍『きみとさいごまで』、書籍編集『愛犬をケガや病気から守る本』、書籍編集『最新版 愛犬の病気百科』など。 【ペット歴】 小学生時代からシマリス、カメ、ミジンコ、カエル、ハムスター、メダカ、最初の愛犬ヨークシャー・テリアなどと生活し、現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らしています。 室内外で保護犬やブリーダーから迎えた犬を多頭飼育していた祖父母や、獣医師の叔父、シャム猫を溺愛していた祖母の影響で、生まれた時からずっと動物に囲まれてきました。人と動物のよりよい関係を願い、日々取材と執筆を行っています。

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