【獣医師監修】小熊のような外観のチャウ・チャウと、ハッピーライフを!

クマやライオンを思わせる見た目で存在感を放つ、チャウ・チャウ。どのような性格で、どのような家庭に向いているのでしょうか? チャウ・チャウの歴史から特徴、かかりやすい病気まで、一緒にハッピーライフを送るためのポイントをおさえておきましょう。

【獣医師監修】小熊のような外観のチャウ・チャウと、ハッピーライフを!
出典 : pixta_28876696

チャウ・チャウの歴史

チャウ・チャウの歴史

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チャウ・チャウは中国が原産の犬種です。
一説によると、中国では2000年以上前から存在する古代犬種として知られているとか。
北欧タイプのスピッツとも血縁関係にあると言われ、国際畜犬連盟(FCI)の分類では、スピッツ&プリミティブタイプのグループに入っています。
今でこそ家庭犬として愛されているチャウ・チャウですが、7世紀頃の唐の皇帝はチャウ・チャウを獣猟犬として愛育していたようです。
臭いの跡をたどる能力をはじめ、持久力やスピードを兼ね備えた万能な犬として、キジ猟などで活躍していたと伝わっています。
中国の鎖国政策のため、チャウ・チャウは1800年代まで中国以外ではほとんど見られませんでした。
イギリスのビクトリア女王が興味を示してから、1800年代後半になると多くのチャウ・チャウが渡英。
1925年にイギリスのクラフト展(世界最大級のドッグショー)に出陳されると、世界に知られることとなりました。

チャウ・チャウのサイズや被毛など、身体的な特徴

チャウ・チャウのサイズや被毛など、身体的な特徴

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チャウ・チャウの成犬の体高は、オスが48~56cm、メスが46~51cmほど。
毛色はブラック(黒色)、レッド(赤茶色)、ブルー(青色)、フォーン(小鹿のような明るい茶色)、クリーム(黄白色)、ホワイト(白色)で、しばしばシェードが入ったものも見られますが、斑はありません。
ふわふわした外見のラフコートと、ビロードのような短毛が密生しているスムースコートの2種類があります。
同じ中国原産でシワの多い顔が印象的なシャー・ペイと同様に、青みがかった黒い舌を持つのもチャウ・チャウの大きな特徴のひとつ。
独特な表情を醸し出す、しかめ面も特徴的です。

チャウ・チャウの平均寿命は?

チャウ・チャウの平均寿命は?

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チャウ・チャウは大型犬に近い大きさの中型犬です。
サイズで分類すると、一般的に犬は小型であればあるほど寿命が長いと考えられています。
日本の家庭犬の平均寿命は14歳なので、チャウ・チャウの平均寿命は11~14歳だと言えるでしょう。

チャウ・チャウのかかりやすい病気

チャウ・チャウのかかりやすい病気

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チャウ・チャウは、以下の病気に比較的かかりやすい傾向があります。

・呼吸器疾患
チャウ・チャウは短頭種に近い、短めのマズルを持ちます。
そのため、軟口蓋過長症といった呼吸器トラブルを抱えがち。
いびきが気になったり、ハァハァと荒い呼吸をよくするようであれば、早めに動物病院を受診しましょう。
軟口蓋過長症は早期に手術をすれば、愛犬の呼吸を楽にしてあげられて、2次的な病気に進展せずに済むケースも多いとされています。

・熱中症
チャウ・チャウは毛量が多く、呼吸器が強い犬種ではありません。
そのため、暑く湿度が高い時期は熱中症に最大限の注意が必要です。
熱中症の初期症状のひとつに、舌が青紫になるチアノーゼも挙げられますが、チャウ・チャウはもともと青黒い舌を持っているので、初期症状に飼い主さんが気づきにくいかもしれません。
定期的なブラッシングで死毛を取り除いたり、暑い日の散歩は冷却グッズをフル活用したりして、熱中症の予防に努めてください。
 
・外耳炎
耳の周りに毛が密生しているチャウ・チャウは、立ち耳の犬種ながらも外耳炎になりやすい犬種です。
ブラッシングの際などに、愛犬の耳の汚れが気になったり臭いがする場合は、獣医師に相談しましょう。
外耳炎の治療は、点耳薬や洗浄で行います。

・皮膚疾患
チャウ・チャウは毛量が多い犬種なので、高温多湿の環境では皮膚が蒸れやすいでしょう。
蒸れた皮膚では雑菌が増殖しやすく、マラセチア皮膚炎、膿皮症などに注意が必要です。
ブラッシングを日課にして、定期的なシャンプーによってチャウ・チャウの皮膚を健やかな状態に保つのが重要です。

チャウ・チャウは初心者向けの犬種?

チャウ・チャウは初心者向けの犬種?

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チャウ・チャウは性格的に静かで、家族にも誠実です。
世界中で、赤ちゃんや幼児のよき遊び相手になる家庭犬として好まれているようです。
けれども、日本ではかつて一時的なブームがあり乱繁殖された結果、元来猟犬として多少荒い性格のチャウ・チャウの血統が一部で残ってしまったと言われているのも事実。
また、定期的なトリミングが必須で、サイズが大きいためトリミング代の負担が大きいことを覚悟しなければ飼えません。
そのように考えると、初心者向きというより、性質のよい親犬がいるブリーダーを探して迎え入れられるような時間と労力があり、日々のお手入れや定期的なトリミングを行ってあげられる、様々な意味で余裕のある家庭に向いていると言えるでしょう。

チャウ・チャウとの快適旅行の秘訣

チャウ・チャウとの快適旅行の秘訣

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まるで動くクマのぬいぐるみのような風貌から、チャウ・チャウはどこへ行っても人気者になるに違いありません。
抜け毛が多いというウィークポイントは、人々の笑顔を誘うような愛らしい洋服でカバーするのが、おすすめ。
もちろん、旅行中もブラッシングは欠かせません。
使い慣れたグルーミンググッズを持参しましょう。
ゴールデンウィーク頃から熱中症になる犬が増えるので、お出かけの際は熱中症対策グッズも忘れずに。
それほど吠えることもなく、超然としているので、チャウ・チャウとは一緒に快適に旅ができることでしょう。

チャウ・チャウの価格相場は?

チャウ・チャウの価格相場は?

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チャウ・チャウは現在、日本では飼育頭数が減ってしまったため、価格相場は高めです。
25~45万円が価格相場で、ドッグショーでチャンピオンになった親犬の直子では、一般的に高額になります。

まとめ

まとめ

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ふわもこのチャウ・チャウは、見ているだけで心和ませてくれるような犬種です。
迎え入れたら、毎日のお手入れと健康管理を欠かさないようにしましょう。
キュートでフォトジェニックなチャウ・チャウと、お出かけ先や旅先でたくさんの思い出を彩ってくださいね!

監修者情報

箱崎 加奈子(獣医師)

箱崎 加奈子(獣医師)

・学歴、専門分野 麻布大学獣医学部獣医学科 ・資格 獣医師、トリマー、ドッグトレーナー、アニマルアロマセラピスト ・職業 獣医師 ペットスペース&アニマルクリニックまりも ・所属団体、学会 一般社団法人女性獣医師ネットワーク(代表理事) ・著書(一部) 1 最新版 愛犬の病気百科 著者名: 愛犬の友編集部 編 2 愛犬をケガや病気から守る本 著者名: 愛犬の友編集部 編 ・職業上でのペットとの関わり 普段犬猫の診察をしています。 飼育放棄や動物愛護センター収容の犬猫の保護譲渡活動をしています。 ・飼っている動物 シーズー ・ペット歴 ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、犬(シーズー、ヨークシャテリア) ・ペットへの想い 18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。 ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。 現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。 毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。 プライベートでは一児の母。 愛犬はシーズー。 家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています ・ペットに関するエピソード シーズー2頭、ヨークシャの全部で3頭の多頭飼いをしていました。 2頭は天寿を全うし、今はシーズーの澪(みお)が1頭です。 動物を飼育する習慣のない家庭に育ちましたので、この仕事に就こうと決めた時に初めて犬を飼いました。 犬初心者からトリマー、トレーナー、獣医と、飼い主目線で自分の愛犬に必要なスキルを身につけました

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ライタープロフィール

臼井 京音 Kyone Usui

臼井 京音 Kyone Usui

フリーライター、ドッグジャーナリスト 【経歴】 日本文学を専攻しバックパッカーもしていた大学卒業後、旅行ガイドブックの編集プロダクション勤務を経て、フリーライターに。30代前半でオーストラリアにドッグトレーニング留学をしたのち、現在はドッグジャーナリスト。 2007年から2017年まで東京都で“犬の幼稚園Urban Paws”の園長&家庭犬トレーニングインストラクターとしても活動。 東京都中央区 動物との共生推進員。 【執筆歴】 小学生時代から愛読していた雑誌『愛犬の友』をはじめ、多数の書籍や媒体で犬をはじめペットに関する執筆活動を行う。Webサイト「ニッポン放送ニュースオンライン」にて『ペットと一緒にby臼井京音』連載中。 著書:タイの犬の写真集『うみいぬ』、『室内犬の気持ちがわかる本』 これまでの執筆・編集歴は、毎日新聞の「臼井京音の幸せ犬ぐらし」連載コラム、AllAbout「犬の健康」、『週刊AERA』、季刊誌『BUHI』、書籍『フレンチブルドッグ生活の家計簿』、書籍『きみとさいごまで』、書籍編集『愛犬をケガや病気から守る本』、書籍編集『最新版 愛犬の病気百科』など。 【ペット歴】 小学生時代からシマリス、カメ、ミジンコ、カエル、ハムスター、メダカ、最初の愛犬ヨークシャー・テリアなどと生活し、現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らしています。 室内外で保護犬やブリーダーから迎えた犬を多頭飼育していた祖父母や、獣医師の叔父、シャム猫を溺愛していた祖母の影響で、生まれた時からずっと動物に囲まれてきました。人と動物のよりよい関係を願い、日々取材と執筆を行っています。

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