【獣医師監修】家族に従順なオーストラリアン・シェパードと幸せライフを

家族に忠実で聡明なオーストラリアン・シェパードは、魅力のある犬種です。運動神経も抜群なので、一緒にドッグスポーツをするにもアクティブな旅を楽しむのにも最適。そんなオーストラリアン・シェパードとの生活のポイントを知っておきましょう。

【獣医師監修】家族に従順なオーストラリアン・シェパードと幸せライフを
出典 : pixta_1128857

オーストラリアン・シェパードの歴史

オーストラリアン・シェパードの歴史

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オーストラリアン・シェパードの歴史には謎が多く、オーストラリアの名を犬種名に冠していますが、原産国はアメリカです。
1800年代にオーストラリアからアメリカに渡った羊飼いの組合が名付けました。
アメリカの牧場や農場で、高い知性と運動能力を備えたオーストラリアン・シェパードは有能な牧羊犬として活躍しました。
第二次世界大戦後は映画やテレビ番組に登場したこともあり、現在も、アメリカでは家庭犬として人気のある犬種です。

オーストラリアン・シェパードのサイズや被毛など、身体的な特徴

オーストラリアン・シェパードのサイズや被毛など、身体的な特徴

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オーストラリアン・シェパードは、人の目を惹きつけるような美しい被毛と毛色を持っています。
被毛の長さは、ジャパンケネルクラブ(JKC)のスタンダードでは、中位の長さだと記載されています。
毛色は、アメリカをはじめ世界各国でブルーマールの人気が高いようです。
その他、ブラックトライ、レッドマール、レッド、ブラックなどがあります。
理想体高はオスが51~58cm、メスが46~53cm。
体高も同程度で似ているボーダー・コリーとの違いでわかりやすいのは、ボーダー・コリーは立ち耳か半直立耳ですが、オーストラリアン・シェパードはボーダー・コリーより大きな垂れ耳をしているところではないでしょうか。
ちなみに、ボーダー・コリーと違って短毛のオーストラリアン・シェパードはいません。
ヨーロッパやオーストラリアなど動物愛護の観点から断尾が禁止されている国々では、オーストラリアン・シェパードは長尾や自然なボブテイル(短い尻尾)をしています。
断尾を禁じていないアメリカでは、断尾されたオーストラリアン・シェパードもいます。
まれに、左右の目の色が違うオッドアイのオーストラリアン・シェパードも見られます。

なお、2015年、アメリカンケネルクラブ(AKC)で、オーストラリアン・シェパードを小型化したミニチュア・オーストラリアン・シェパードが公認犬種となりました。
※国産畜犬連盟(FCI)とジャパンケネルクラブ(JKC)では非公認です。

オーストラリアン・シェパードとのハッピーライフの秘訣

オーストラリアン・シェパードとのハッピーライフの秘訣

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オーストラリアン・シェパードは広い牧場や農場で、1日中走り回っても疲れないタフさを備えています。
毎日、かなり豊富な運動量を提供してあげられる家庭でなければ、オーストラリアン・シェパードを迎えるのは難しいと言えます。
ドッグランで思い切り走らせたり、作業欲求を満足させるためにトレーニングを兼ねた散歩をしたりと、工夫をしてあげてください。

オーストラリアン・シェパードは、気立てが良く飼いやすい犬種としてアメリカで評判です。
知能も高いので、しつけの面でも問題はないでしょう。
他の動物とも仲良くでき、ケンカをすることもほとんどないので、旅のパートナーやドッグスポーツに参加するにも申し分ありません。
ぜひ、人と一緒に働くことが大好きなオーストラリアン・シェパードと、アクティブな生活を楽しんでください。

オーストラリアン・シェパードの平均寿命は?

オーストラリアン・シェパードの平均寿命は?

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日本の家庭犬の平均寿命は約14歳です。
オーストラリアン・シェパードの平均的な寿命は11~14歳ほどだと考えられます。

オーストラリアン・シェパードのかかりやすい病気

オーストラリアン・シェパードのかかりやすい病気

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・眼疾患

オーストラリアン・シェパードは、遺伝性の眼疾患である、進行性網膜萎縮症(PRA)、コリーアイ(コリー眼異常)を持っている可能性があります。
若齢の頃からの発症の可能性があり、重症化すると視覚を失います。
オーストラリアン・シェパードを迎えたら、若齢のうちから眼科検診を受けたいものです。
いずれも有効な治療法はありませんが、病気の進行を遅らせたり、他の眼疾患に二次的にかかることのないよう、早期の発見と管理が重要になります。
オーストラリアン・シェパードには、若齢のうちからの白内障も見られることが少なくありません。
白内障だと診断されたら、点眼薬による内科治療や、人間と同じような外科手術によって治療を行います。

・外耳炎

耳が垂れているオーストラリアン・シェパードは、耳の通気性が立ち耳の犬種ほど良好ではありません。
日本のような高温多湿の環境では、耳の内部が蒸れて雑菌が繁殖しやすいので注意が必要です。
愛犬の外耳に耳垢が増えていたり、赤くなっているようであれば、外耳炎の可能性があります。
外耳炎の治療はまず、獣医師による耳の洗浄を行うことからスタートします。
その後しばらく、点耳薬による治療を継続することになるでしょう。

・てんかん

脳内の神経の異常により、部分性あるいは全身性のけいれん発作が起きます。
発作中は意識がなくなったり口から泡を吹いたりしながら激しくけいれんするケースも多いですが、犬は痛みや苦しみは感じていません。
発作が収まると何事もなかったかのように、ケロッとしているでしょう。
発作は数十秒から数分で収まりますが、長時間のけいれんが続く場合や、1日に何度も発作を起こす場合は、早めに動物病院へ向かってください。
てんかんの治療は、抗てんかん薬などを用いた内科療法を行います。

オーストラリアン・シェパードとの旅行のコツ

オーストラリアン・シェパードとの旅行のコツ

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オーストラリアン・シェパードは、抜け毛が比較的多い犬種です。
また、梅雨時から初秋にかけての日本の多湿な環境では、体臭が気になることもあります。
旅に出る前には、なるべくシャンプーを済ませておきましょう。
シャンプー前には、毛並みに沿ってピンブラシやコームをかけ、なるべく抜け毛を取り除くのがポイントです。
旅行中は、抜け毛の飛散量を軽減させる目的で洋服を着せるのもおすすめです。

オーストラリアン・シェパードは、運動不足や刺激不足になると、ストレスが溜まって吠えたりすることもあります。
旅行中も、こまめにドッグランに立ち寄るなどして、運動をさせてあげましょう。

オーストラリアン・シェパードの価格相場は?

オーストラリアン・シェパードの価格相場は?

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オーストラリアン・シェパードの価格相場は、20~40万円ほど。
ドッグショーでのチャンピオンを輩出しているブリーダーの犬舎で生まれた子犬は、価格が高くなる傾向にあります。

まとめ

まとめ

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人と作業をすることや運動が大好きで、フレンドリーな性格のオーストラリアン・シェパードとなら、お出かけや旅行やドッグスポーツなど、たくさんの楽しみを共有できるはず。
可愛い表情も見せてくれて、フォトジェニックなオーストラリアン・シェパードと、楽しい思い出をたくさん作ってくださいね。

監修者情報

箱崎 加奈子(獣医師)

箱崎 加奈子(獣医師)

・学歴、専門分野 麻布大学獣医学部獣医学科 ・資格 獣医師、トリマー、ドッグトレーナー、アニマルアロマセラピスト ・職業 獣医師 ペットスペース&アニマルクリニックまりも ・所属団体、学会 一般社団法人女性獣医師ネットワーク(代表理事) ・著書(一部) 1 最新版 愛犬の病気百科 著者名: 愛犬の友編集部 編 2 愛犬をケガや病気から守る本 著者名: 愛犬の友編集部 編 ・職業上でのペットとの関わり 普段犬猫の診察をしています。 飼育放棄や動物愛護センター収容の犬猫の保護譲渡活動をしています。 ・飼っている動物 シーズー ・ペット歴 ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、犬(シーズー、ヨークシャテリア) ・ペットへの想い 18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。 ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。 現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。 毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。 プライベートでは一児の母。 愛犬はシーズー。 家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています ・ペットに関するエピソード シーズー2頭、ヨークシャの全部で3頭の多頭飼いをしていました。 2頭は天寿を全うし、今はシーズーの澪(みお)が1頭です。 動物を飼育する習慣のない家庭に育ちましたので、この仕事に就こうと決めた時に初めて犬を飼いました。 犬初心者からトリマー、トレーナー、獣医と、飼い主目線で自分の愛犬に必要なスキルを身につけました

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ライタープロフィール

臼井 京音 Kyone Usui

臼井 京音 Kyone Usui

フリーライター、ドッグジャーナリスト 【経歴】 日本文学を専攻しバックパッカーもしていた大学卒業後、旅行ガイドブックの編集プロダクション勤務を経て、フリーライターに。30代前半でオーストラリアにドッグトレーニング留学をしたのち、現在はドッグジャーナリスト。 2007年から2017年まで東京都で“犬の幼稚園Urban Paws”の園長&家庭犬トレーニングインストラクターとしても活動。 東京都中央区 動物との共生推進員。 【執筆歴】 小学生時代から愛読していた雑誌『愛犬の友』をはじめ、多数の書籍や媒体で犬をはじめペットに関する執筆活動を行う。Webサイト「ニッポン放送ニュースオンライン」にて『ペットと一緒にby臼井京音』連載中。 著書:タイの犬の写真集『うみいぬ』、『室内犬の気持ちがわかる本』 これまでの執筆・編集歴は、毎日新聞の「臼井京音の幸せ犬ぐらし」連載コラム、AllAbout「犬の健康」、『週刊AERA』、季刊誌『BUHI』、書籍『フレンチブルドッグ生活の家計簿』、書籍『きみとさいごまで』、書籍編集『愛犬をケガや病気から守る本』、書籍編集『最新版 愛犬の病気百科』など。 【ペット歴】 小学生時代からシマリス、カメ、ミジンコ、カエル、ハムスター、メダカ、最初の愛犬ヨークシャー・テリアなどと生活し、現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らしています。 室内外で保護犬やブリーダーから迎えた犬を多頭飼育していた祖父母や、獣医師の叔父、シャム猫を溺愛していた祖母の影響で、生まれた時からずっと動物に囲まれてきました。人と動物のよりよい関係を願い、日々取材と執筆を行っています。

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