【獣医師監修】長い耳と胴長短足が可愛いバセット・ハウンドと快適ライフを!

バセット・ハウンドは、もっとも耳の長い犬種のひとつとして知られています。耳を揺らし短い脚で歩く姿が人々を癒してくれるバセット・ハウンドの歴史から、かかりやすい病気、日常生活や旅行中に気をつけることなどを知って、快適ライフを送りましょう。

【獣医師監修】長い耳と胴長短足が可愛いバセット・ハウンドと快適ライフを!
出典 : pixta_55240663

バセット・ハウンドの歴史

バセット・ハウンドの歴史

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バセット・ハウンドの名は、体高が低いことや脚が短いことを意味するフランス語である、「バセー(英語ではバセット)」に由来します。
今日に至るまで、何度も変革を遂げてきた犬種です。
嗅覚で獲物を探すセントハウンドは紀元前からの歴史を持ちますが、バセット・ハウンドの祖先犬は、16世紀のフランスで鹿狩りをしていた猟犬に遡ります。
バセー・ノルマンやバセー・ダルトワといったバセー・タイプのハウンドの血を引いていると考えられています。
1866年、原産国となるイギリスに渡ったバセット・ハウンドは、アレクサンドラ王妃にも愛されてイギリスでの知名度を上げました。
その後、バセット・ハウンドにはブラッド・ハウンドの血が導入され、現在のようなたるんだ皮膚を持つ外観になりました。
ちなみに、とてもすぐれた嗅覚を持つブラッド・ハウンドの血はビーグルにも加えられています。

バセット・ハウンドのサイズや被毛など、身体的な特徴

バセット・ハウンドのサイズや被毛など、身体的な特徴

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バセット・ハウンドの理想体高は33~38cm。
胴長短足と長い耳とたるみのある皮膚と、狩猟で役立つ、低くてよく響く吠え声が特徴です。
被毛はスムースで短く、ハウンド全般で許容されているカラーであれば、どんな色でもかまいません。
一般的なのは、ブラックとホワイトとタンから構成されるトライ・カラーか、レモンとホワイトから構成されるバイ・カラーです。

バセット・ハウンドとのハッピーライフの秘訣

バセット・ハウンドとのハッピーライフの秘訣

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バセット・ハウンドは胴長短足でおっとりとして見えますが、元来は狩猟犬。
運動が好きなので、毎日必ず散歩に連れて行ってあげてください。
獲物を嗅覚で粘り強く探すタイプの猟犬なので、長時間の散歩でも疲れません。
ドッグランで走ったりするよりも、におい嗅ぎをしながら長距離を歩くほうがバセット・ハウンドは好むでしょう。
嗅覚を使うのが趣味とも言えるバセット・ハウンドのために、室内でも、おやつを隠して嗅覚で探させるゲームを日課にしてあげるのがオススメです。
脳トレにも、ストレス発散にもなり、きっと充足感たっぷりの日々を過ごせるに違いありません。
ノーズワークと呼ばれる本格的な競技も行われているので、レッスンを行っている施設を探して愛犬と参加するのもよいでしょう。
いつも群れで行動していた歴史的背景を考えると、家族のぬくもりが感じられる室内飼育がマスト。
頑固そうな表情をしていますが、実際は愛情深く落ち着いているので、よき家庭犬としてそばに寄り添ってくれるはずです。

バセット・ハウンドの平均寿命は?

バセット・ハウンドの平均寿命は?

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日本の家庭犬の平均寿命は約14歳で、サイズで分類すると小型犬がもっとも長生きすることがわかっています。
バセット・ハウンドは中型犬ですが、あまり長生きをする犬種ではなく、平均的な寿命は11~13歳ほどだと考えられます。

バセット・ハウンドのかかりやすい病気

バセット・ハウンドのかかりやすい病気

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バセット・ハウンドは、以下の病気に比較的かかりやすい傾向があります。

・皮膚疾患

バセット・ハウンドの皮膚のたるみの部分は、蒸れて雑菌が繁殖しやすいので注意が必要です。
短毛の犬種ですが、皮膚を衛生的に保つために2~3週間に一度はシャンプーをするようにしましょう。
また、皮膚が重なる部分をなるべく毎日拭いて、汚れが溜まらないようにしてください。
皮膚が不衛生になったり脂っぽくなったりすると、脂漏症、マラセチア皮膚炎、膿皮症などにかかる可能性が高まります。
アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎などを発症するバセット・ハウンドもいます。
皮膚の異常を発見したら、早めに動物病院へ。
原因を特定して、患った皮膚疾患に適した治療を行うことが大切です。

・椎間板ヘルニア

胴長の犬種に多い疾患です。
若齢の頃からの発症もあるため、散歩中にすぐ座る、室内でも動きたがらない、抱き上げた際にキャンと鳴くといった様子が見られたら、愛犬が痛みを感じている可能性があるので早期に獣医師に相談してください。
椎間板ヘルニアは治療が遅れると、体に下半身に麻痺が残る可能性があります。
椎間板ヘルニアの治療は、運動を控えて安静にする温存療法、ステロイド剤などの投与で炎症を抑える内科療法、あるべき位置から飛び出してしまった椎間板を除去する外科手術があります。
肥満や滑る床での生活、階段の上り下りが発症リスクを高めるので、バセット・ハウンドとの生活では、腰に負担をかけないように管理を行うことも重要です。

・外耳炎

大きな垂れ耳を持つバセット・ハウンドは、外耳炎の好発犬種です。
耳先がフードボウルや飲み水のボウルに入らないように、耳カバーをしている飼い主も少なくないでしょう。
けれども、耳カバーをつけっぱなしにすると、内部が蒸れて外耳炎を発症しやすくなります。
食事や必要な時以外は、なるべく耳カバーをつけずに過ごさせてあげてください。
耳垢が増えていたり、耳の内側や内部が赤くなっているようであれば、早めに動物病院を受診しましょう。
外耳炎の場合、まずは獣医師による耳の洗浄ののち、点耳薬による治療を行います。

バセット・ハウンドとの旅行の秘訣

バセット・ハウンドとの旅行の秘訣

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バセット・ハウンドは、チャームポイントでもあるたるんだ皮膚に汚れが溜まると、体臭がきつくなります。
普段から一緒に生活している飼い主さんは、においに慣れてしまって気にならないかもしれませんが、念のため、旅行前にはシャンプーをして皮膚をキレイにすれば安心です。
短毛の犬種ですが抜け毛が比較的多いので、宿泊先や外出先では、抜け毛の飛散予防のために洋服を着せておくとよいでしょう。

バセット・ハウンドの価格相場は?

バセット・ハウンドの価格相場は?

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バセット・ハウンドは日本ではそれほど多くない犬種なので、価格相場は20~35万円ほどと高めです。
ドッグショーでのチャンピオンを輩出しているブリーダーの犬舎で生まれた子犬は、価格が高くなる傾向にあります。

まとめ

まとめ

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バセット・ハウンドは人やほかの犬と触れ合うのが好きなので、多頭飼育にも向いています。
人の言うことにもよく耳を傾けるので、しつけにくくもありません。
健康管理さえ気をつければ、飼いやすさにおいては心配ないでしょう。
個性的な見た目が魅力のバセット・ハウンドと、楽しい日々を過ごしてくださいね。

監修者情報

箱崎 加奈子(獣医師)

箱崎 加奈子(獣医師)

・学歴、専門分野 麻布大学獣医学部獣医学科 ・資格 獣医師、トリマー、ドッグトレーナー、アニマルアロマセラピスト ・職業 獣医師 ペットスペース&アニマルクリニックまりも ・所属団体、学会 一般社団法人女性獣医師ネットワーク(代表理事) ・著書(一部) 1 最新版 愛犬の病気百科 著者名: 愛犬の友編集部 編 2 愛犬をケガや病気から守る本 著者名: 愛犬の友編集部 編 ・職業上でのペットとの関わり 普段犬猫の診察をしています。 飼育放棄や動物愛護センター収容の犬猫の保護譲渡活動をしています。 ・飼っている動物 シーズー ・ペット歴 ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、犬(シーズー、ヨークシャテリア) ・ペットへの想い 18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。 ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。 現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。 毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。 プライベートでは一児の母。 愛犬はシーズー。 家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています ・ペットに関するエピソード シーズー2頭、ヨークシャの全部で3頭の多頭飼いをしていました。 2頭は天寿を全うし、今はシーズーの澪(みお)が1頭です。 動物を飼育する習慣のない家庭に育ちましたので、この仕事に就こうと決めた時に初めて犬を飼いました。 犬初心者からトリマー、トレーナー、獣医と、飼い主目線で自分の愛犬に必要なスキルを身につけました

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ライタープロフィール

臼井 京音 Kyone Usui

臼井 京音 Kyone Usui

フリーライター、ドッグジャーナリスト 【経歴】 日本文学を専攻しバックパッカーもしていた大学卒業後、旅行ガイドブックの編集プロダクション勤務を経て、フリーライターに。30代前半でオーストラリアにドッグトレーニング留学をしたのち、現在はドッグジャーナリスト。 2007年から2017年まで東京都で“犬の幼稚園Urban Paws”の園長&家庭犬トレーニングインストラクターとしても活動。 東京都中央区 動物との共生推進員。 【執筆歴】 小学生時代から愛読していた雑誌『愛犬の友』をはじめ、多数の書籍や媒体で犬をはじめペットに関する執筆活動を行う。Webサイト「ニッポン放送ニュースオンライン」にて『ペットと一緒にby臼井京音』連載中。 著書:タイの犬の写真集『うみいぬ』、『室内犬の気持ちがわかる本』 これまでの執筆・編集歴は、毎日新聞の「臼井京音の幸せ犬ぐらし」連載コラム、AllAbout「犬の健康」、『週刊AERA』、季刊誌『BUHI』、書籍『フレンチブルドッグ生活の家計簿』、書籍『きみとさいごまで』、書籍編集『愛犬をケガや病気から守る本』、書籍編集『最新版 愛犬の病気百科』など。 【ペット歴】 小学生時代からシマリス、カメ、ミジンコ、カエル、ハムスター、メダカ、最初の愛犬ヨークシャー・テリアなどと生活し、現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らしています。 室内外で保護犬やブリーダーから迎えた犬を多頭飼育していた祖父母や、獣医師の叔父、シャム猫を溺愛していた祖母の影響で、生まれた時からずっと動物に囲まれてきました。人と動物のよりよい関係を願い、日々取材と執筆を行っています。

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