【獣医師監修】老犬とのお出かけ、散歩、旅行(日帰り)、移動、宿泊など、注意点やポイントは?

老犬とお出かけするには、老犬ならではの気配りも必要です。散歩や旅行など、それぞれに気をつけたいポイントをまとめました。老犬だから、もう散歩はいらない、出かけるのは無理、とは限りません。愛犬にとって無理のない範囲であれば、お出かけは心身の健康にもつながります。

【獣医師監修】老犬とのお出かけ、散歩、旅行(日帰り)、移動、宿泊など、注意点やポイントは?
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老犬のお出かけ 注意点・ポイント①【散歩】

老犬のお出かけ 注意点・ポイント①【散歩】

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老犬の散歩はこれまでより距離を短くし、その分、可能ならば1回程度回数を多くしてあげるといいでしょう。

坂道や階段は必ずしもいけないというわけではなく、緩やかな坂や段差が低く奥行のある階段であればゆっくり上り下りすることで足腰の強化にもなります。
ただし、すでに運動器疾患による症状が進んでいる場合には、動物病院でご相談ください。

散歩の途中で疲れが見られるようなら、少し休憩を入れ、愛犬の歩調に合わせてのんびりと。

歩行に介助が必要、また寝たきりの犬であっても、外に出ることで心身に刺激を与えるとともに、認知症予防にもなります。

犬のお出かけ 注意点・ポイント②【日帰り旅行】

ドッグランや温泉付きなど犬連れで行ける日帰りスポットはあちこちにあり、休日ともなると多くの犬連れが訪れます。
老犬は賑やかであったり、他の犬にまとわりつかれたりするのをうっとうしいと感じることもありますし、疲れることもあるので、愛犬の様子をよく観察して無理はさせないようにしましょう。

元気に飛びついてくる犬には、その飼い主さんに、「老犬なので」とやんわり注意を促すのも愛犬のためです。

出かける先は十分余裕のある距離にし、愛犬が万一体調を崩した時には引き返すくらいのつもりでいるとよいでしょう。

老犬のお出かけ 注意点・ポイント③【旅行】

老犬のお出かけ 注意点・ポイント③【旅行】

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目的地までの間に愛犬を休憩させてあげられる場所が何ヶ所あるか、チェックしておきましょう。

お出かけする2週間くらい前から、ご飯の内容に気をつけ、お腹の調子が安定するよう気配りをしてください。

老犬はちょっとしたストレスでお腹が緩くなることもありますし、宿で出た犬用のご飯も食べ慣れていないことが原因でお腹が緩くなることがあるので、整腸剤を持参するといいと思います。

また、旅先では意外に迷子になるケースがあるので、迷子札も忘れずに。

老犬のお出かけ 注意点・ポイント④【季節・天気】

老犬は体温調節がしづらくなり、暑さ寒さが苦手です。
熱中症にもなりやすいので、夏場の散歩は朝晩の気温が下がった時間帯にしましょう。
加齢とともに薄くなったパッドは熱の残ったアスファルトを歩いて傷めることもあるので、散歩後にはチェックとお手入れもお忘れなく。

また、車で出かける場合、真夏の車内はエアコン停止後15分たらずで30℃を超し、57℃にも達することがあるので、短時間でも犬だけを残して車を離れるのは危険です。(*1)

さらには、老犬は水を飲む意識が低下しがちなので、水分補給はしっかりとしましょう。

冬場は逆に日中の温かい時間帯にお出かけを。
お出かけ前には「オスワリ」「立って」を数回繰り返す、マッサージをするなどウォーミングアップをしてから外に出ることをお勧めします。

老犬のお出かけ 注意点・ポイント⑤【移動】

老犬のお出かけ 注意点・ポイント⑤【移動】

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足腰が弱りがちな老犬のこと、車の場合は犬用のシートベルトや固定したドライブボックス、クレートなどで体を少しでも安定させてあげたいものです。
それによって、事故防止や車酔い予防にもつながります。

また、犬をリアシートに乗せている場合は、シートの足元をフラットになるボードやクッションで埋めてあげると落下防止にもなり、安定性を高めることもできます。

老犬はストレスを感じやすく、疲れやすくもあるので、電車移動には注意が必要です。
季節や気温、駅から目的地までを含めた移動距離・乗車時間、乗車する時間帯などには配慮を。

路線バスの場合は、多くの会社が膝の上に乗る程度のケースに入るならばペット同伴は可能で、高速バスでも中には受け入れている会社がありますが、夜行バスでは乗客に睡眠が必要なこともあって不可となっています。
いずれにしても、高速バスは長距離であり、休憩も勝手にとることはできないので、老犬には向かないでしょう。

その他、フェリーでは多くがペット専用の部屋に預けることになりますが、中にはペット連れ専用の部屋を用意しているフェリーもあります。

老犬のお出かけ 注意点・ポイント⑥【宿泊】

✔床が滑りにくい
✔館内に段差が少ない、バリアフリーになっている
✔エレベーターがある
✔駐車場からフロントまでが近い
✔部屋から外に出やすい
✔ドッグランがある場合、地面が足に優しい作りである

このような条件が揃っていると老犬に優しい宿だと言えるでしょう。
中には、外に出やすい1階は身体の不自由な方や老犬優先になっていたり、老犬に優しい犬用のご飯を提供してくれたりする宿もあります。

このような老犬にも目配りができている宿だと犬にとっての負担もより少なく、安心材料になるのではないでしょうか。

老犬のお出かけ 注意点・ポイント⑦【持病(病気)】

老犬によく見られる関節炎では冷えが症状を悪化させることがあるので、冬場、そして夏場場のエアコン使用には注意が必要でしょう。
また、腎不全や肝不全など多飲多尿の症状が出る病気の場合は移動中の排泄に、より気配りが必要になります。

このような持病がある老犬では、そもそもお出かけできる体調にあるか熟考するのはもちろん、薬を常用している場合は、その薬も持参し、万一の時のためにお出かけ先の動物病院の情報も調べておくことをお勧めします。

なお、宿泊時には各種予防接種の証明書が必要になりますが、老犬では余分な負担をかけないためにコアワクチンを中心に必要最小限のワクチンしか打っていないケースもあると思います。
その場合には、旅先の地域に未接種のワクチンに関連する感染症が流行していないかもチェックできると理想的ですね。

老犬のお出かけ 注意点・ポイント⑧【ストレス】

老犬のお出かけ 注意点・ポイント⑧【ストレス】

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旅行に関連して、老犬がストレスと感じ得るものには次のようなものがあります。

✔気温(暑さ・寒さ)、気温差
✔騒音
✔人の多さ
✔移動距離や歩く距離の長さ
✔初めての場所、慣れない場所
✔不快な臭い
✔車の場合、運転の粗さ
✔日常とは違う行動サイクル
✔外出そのもの      など

元来、犬は飼い主さんと一緒であることに喜びを感じますし、若い頃から旅行やお出かけに慣れている犬では出かけることを楽しいと思ってくれることでしょう。

しかし、加齢に伴う心身の変化や病気などによって、出かけることにストレスや苦痛を感じる場合もあるので、愛犬の状況をよく把握した上で、無理はさせないようにしましょう。

老犬のお出かけ 注意点・ポイント【まとめ】

老犬のお出かけ 注意点・ポイント【まとめ】

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愛犬とのお出かけは楽しいものです。
しかし、「お出かけしたい」のは飼い主さんであって、犬はそうとも限りません。
人間の意思に愛犬をつきあわせるのではなく、老犬である愛犬の体調や気持ちを優先し、のんびり、まったりとした旅ができたらいいですね。

監修者情報

箱崎 加奈子(獣医師)

箱崎 加奈子(獣医師)

・学歴、専門分野 麻布大学獣医学部獣医学科 ・資格 獣医師、トリマー、ドッグトレーナー、アニマルアロマセラピスト ・職業 獣医師 ペットスペース&アニマルクリニックまりも ・所属団体、学会 一般社団法人女性獣医師ネットワーク(代表理事) ・著書(一部) 1 最新版 愛犬の病気百科 著者名: 愛犬の友編集部 編 2 愛犬をケガや病気から守る本 著者名: 愛犬の友編集部 編 ・職業上でのペットとの関わり 普段犬猫の診察をしています。 飼育放棄や動物愛護センター収容の犬猫の保護譲渡活動をしています。 ・飼っている動物 シーズー ・ペット歴 ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、犬(シーズー、ヨークシャテリア) ・ペットへの想い 18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。 ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。 現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。 毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。 プライベートでは一児の母。 愛犬はシーズー。 家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています ・ペットに関するエピソード シーズー2頭、ヨークシャの全部で3頭の多頭飼いをしていました。 2頭は天寿を全うし、今はシーズーの澪(みお)が1頭です。 動物を飼育する習慣のない家庭に育ちましたので、この仕事に就こうと決めた時に初めて犬を飼いました。 犬初心者からトリマー、トレーナー、獣医と、飼い主目線で自分の愛犬に必要なスキルを身につけました

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ライタープロフィール

大塚 良重 Yoshie Ootsuka

大塚 良重 Yoshie Ootsuka

犬もの文筆家&ドッグジャーナリスト 【経歴】 先代の愛犬(秋田犬のハーフ)が成犬になれぬうちに逝ったことがきっかけに、その後に迎えた愛犬(シェットランド・シープドッグ)との出会いが決定打となって、犬の魅力にどっぷりはまり、「犬に関わる仕事がしたい!」と思うようになったのは1980年代終わり頃。念願叶って、1990年代半ば、犬の世界へ飛び込み、フリーランスの犬専門ライターに転身。 当初は、写真撮影メインの仕事であったが、徐々にライティングに焦点をシフト。取材記事を中心に、犬専門雑誌や一般誌、書籍、新聞、Webなどで、犬に関する様々なテーマの記事を執筆。中でも、自身の愛犬の経験から、犬版の「介護・看護」をテーマに企画した4~5年にわたる連載記事は、後に、自著【りーたんといつも一緒に】に繋がる。 特に興味があるのは、老犬介護やペットロスをはじめとした「人と犬(動物)との関係性」。 自分がこの世に生まれてきたのは、愛犬と出会うためだったんだ…。そう思うほどに、私の魂をぎゅっと握って離さない愛犬という星のなんと大きなことか。人と犬とは、どうしてこんなにも深く、強く、繋がり合えるのだろう。そんな答えのない答えを、追い求め続けている。 そんな私の信条は、「犬こそソウルメイト」。 なぜこの仕事をしているのか?と聞かれたならば、「愛犬へ“ありがとう”と言いたいから」と答える。 今の自分を生かしてくれているのは、愛犬がいてくれたからこそだから。 一度想うとどこまでも、愛犬一筋派でもある。 【執筆歴】 月間「Wan」 月間「DOG FAN」 柴犬ファン、チワワファン、シュナウザーファンなどMOOK本シリーズ DOG Days 愛犬の友愛犬チャンプ高齢犬ケアハンドブック 訓練&アジリティー競技会に出場したい人のための ドッグ・トレーニングBOOKわが家の犬さがし 愛犬のカタログ ワンちゃんと泊まれる全国ホテル・旅館・ペンションガイド お犬のお宿 犬とのおでかけBOOK ノジュール「解体旬書 ペットとの旅を愉しむコツ」 暮しの手帖「ペットの健康相談」 週刊アスキー「いま飼いたいオススメの犬BEST5」 犬だいすき老犬介護のイロハ(連載)        など Web All About犬サイト(犬ガイド) All Aboutちびたす Yahooきっずペット docomo iコンシェル ヒーリング iタウン My レシピ.com ライオンスポンサードサイト「犬のオーラルケア」 PETomorrow PetLIVES Hotto マナトピ「信頼される飼い主でいたい! 愛犬の幸せ度チェック!」 その他、ドッグフードメーカー、車メーカータイアップ記事、ホームページコンテンツ制作     など 取材をお受けしての掲載記事、書籍/監修 ペット(夕刊) OZ magazine「natural tomorrow vol.16 ~ペット~」 GOO「愛犬と楽しむカーライフ」 fp「TREND “愛犬家”が考えるクルマ選びのポイントとは?」 これでイヌともっと話ができる R25「慌てる前に覚えておきたい、ペットが死んだ時の対処法」 クロワッサン特別編集「 防災BOOK」(2015~2019年版) どうぶつと生きる「シニア犬介護」 リクルートナビ「忙しい1人暮らで犬が飼えるか?」 マイレピ「飼い主も愛犬も満たされる 秋の”ペット旅”の楽しみ方」 サンデー毎日「大事な家族 ペットの熱中症防衛術」 サンデー毎日「気をつけろ! ペットの猛暑リスク」 ライフスタイル 「犬派と猫派どちらが多い?ペット共生を考える」 対談「シニア犬との生活」 Citrus「高齢者のペット飼育」他 smiles「犬とのハッピーな付き合い方」 CHANTO「犬を飼うときQ&A」 mom「ワンニャンといっしょ」     など 出演 Blue Ocean「ペットの防災」 Power Bay Morning「シニアペット事情」 グッドモーニング(インタビューコメントのみ) 取材協力・情報提供 Monocle(UK) 櫻井・有吉THE夜会 グッドモーニング その他、イギリスの出版社からの依頼による日本の犬事情リサーチにおけるコーディネート、ドッグフードメーカー、カメラメーカー、車メーカーのタイアップ   など 【著書】 『りーたんといつも一緒に』難病をもつ少女と愛犬たちの物語。 脊髄小脳変性症/アプラタキシン欠損症。当時、国内でこの難病指定を受けた子供は3人。“りーたん”はその一人だった。言葉はうまく喋れず、介助か車椅子がないと移動は困難なりーたんだが、毎朝起きるとキラキラした瞳で、「今日できること」を考える。 愛犬たちのほとんどは、元保護犬で、中には背骨を折られて道端に放棄されていた犬もいる。その犬の名は、モナミ。 車椅子のりーたんが、車椅子のモナミのリードを握って散歩に出かける姿は、まるで同士のようだ。 「いらない命はない」という、りーたんのママさんの言葉に包まれて、家族はただひたすら一瞬一瞬を大切に、明日という日を見つめて生きている。 【資格】愛玩動物飼養管理士1級 ホリスティックケア・カウンセラー

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