【獣医師監修】海外旅行や国内旅行、愛犬の預け先はどうする? 預ける際の注意点やポイント

海外旅行の場合、ほとんどのケースで愛犬をどこかに預けることになるでしょう。国内旅行の場合も、出発前か旅行先で預けたりするケースもあるかと思います。愛犬にストレスをなるべく感じさせず、預け先で安心安全に過ごしてもらう方法を心得ておきましょう。

【獣医師監修】海外旅行や国内旅行、愛犬の預け先はどうする? 預ける際の注意点やポイント

海外旅行や国内旅行、愛犬の預け先は?

海外旅行や国内旅行、愛犬の預け先は?

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海外旅行や国内旅行で愛犬をどこかに預ける際に最適な場所は、愛犬のタイプによって変わってきます。
自宅近くのペットホテルや動物病院、空港隣接のペットホテル、旅先で半日や数日間利用するペットホテルなど、立地で選ぶ方法もありますが、設備や預かり形態の特徴などもペットホテル選びの検討材料として重要です。
もちろん、実家や友人宅も預け先の候補になるでしょう。
近年では、ペットシッターを利用する飼い主さんも増えています。
それぞれのメリットやデメリットを頭に入れて、愛犬にベストマッチな預け先を検討したいものです。

ペットホテルや動物病院に預ける際のメリットとデメリット

ペットホテルや動物病院に預ける際のメリットとデメリット

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ペットホテルを預け先として選ぶ飼い主さんは多いと思います。
ペットホテル専門の施設のほか、トリミングサロンや犬の幼稚園にペットホテルが併設されていたり、ペットホテルとして利用できる動物病院もあります。
ペットホテルと一口で言っても様々なタイプがあるので、愛犬の性格や体調などを考慮して選ぶのが、愛犬に快適に過ごしてもらうには重要です。

ペットホテルのタイプとして、主に1頭ずつケージに分けて預かるところと、スタッフがいる日中はフリースペースに放したまま預かるところに大別できます。
ほかの犬と仲良く遊ぶのが好きな愛犬であれば、フリースペースで過ごす時間が長いペットホテルだと楽しく過ごせるかもしれません。
逆にほかの犬と触れ合うのが苦手な性格であれば、個々のスペースで過ごせるほうが安心できるでしょう。
ほかの犬と同じ空間で無理なく過ごせるタイプでも、シニア以降で体力が衰えてきてたり睡眠時間が増えてきたりした犬の場合、フリースペースで元気な若い犬から度々遊びに誘われると落ち着いて休めず疲れてしまうことがあります。
その場合は、個室で過ごせるペットホテルが向いているかもしれません。

動物病院に併設されているペットホテルは、当然のことながら獣医師や獣医看護師が常駐しているので、愛犬の体調の変化に気づいてもらいやすく、万が一の際はすぐに処置や治療を受けられるのが最大のメリットです。

預かり犬の健康維持のため、1日1~2回の散歩サービスを実施しているペットホテルが多数を占めます。
散歩サービスの有無や、散歩の回数や所要時間などは施設によって異なるので、気になる場合は事前に調べておけば安心です。
室内や室外のドッグランを備えているペットホテルもあります。
運動欲求が高い犬種であれば、そうした運動設備が充実しているペットホテルがおすすめです。

ペットシッターに預けるメリットとデメリットは?

ペットシッターに預けるメリットとデメリットは?

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近年はペットシッターサービスがポピュラーなアメリカのように、日本でもペットシッターを旅行中に依頼する飼い主さんが増えています。
以下のケースでは、ペットシッターサービスを利用するメリットは大きいでしょう。
・ペットホテルに愛犬を連れて行くのが大変
・多頭飼育をしている
・猫など、環境変化を好まない別のペットも一緒に暮らしている
・愛犬の目が見えなかったり、健康問題で不安があり自宅で留守番させたい
・ペットホテルに預けられない年齢である
・ペットホテルで行ってもらえる散歩より長時間の散歩をしてもらいたい
・特別なケアに対応してもらいたい

オプションで植物の水やりや郵便物の取り出しをしてもらえたり、散歩場所や室内遊びの方法を指定できたりと、きめ細やかなサービスが受けられるのもペットシッター利用の良いところです。
1日に何回、どのくらいの時間ペットシッターに世話を依頼するかなど、まずはペットシッターと面接や打ち合わせを行います。
その時点で、愛犬とペットシッターの相性を確かめられ、事前に愛犬と仲良くなってもらうこともできます。
主なデメリットとして、ペットホテルに預けるよりも合計利用料が高額になりがちなことが挙げられます。

実家や友人に預けるメリットやデメリットは?

実家や友人に預けるメリットやデメリットは?

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ペットホテルやペットシッターのように利用料がかからないのが、実家や友人に愛犬を預ける最大のメリットと言えます。
愛犬も、顔なじみの実家の家族や友人の家ならば慣れていてリラックスでき、愛犬自身の家庭生活に近い、自由な行動もとりやすいでしょう。
ただ、預け先には気を遣わせてしまうケースが少なくないのと、愛犬が滞在中に万が一のケガや事故や逸走などが生じた場合、預け先との後々の関係性に亀裂が入る可能性もあります。
また、かつて犬と暮らした経験のある実家の家族や“犬友”であっても、犬のプロではなく、自分の愛犬以外の体調変化には気づきにくいこともあります。
その点では、犬のプロによるケアが受けられるペットホテルや動物病院、ペットシッターに愛犬を託すほうが安心できるかもしれません。
それらを踏まえたうえで、実家や友人を預け先として検討したいものです。

愛犬を預ける際の注意点と成功の秘訣

いつも一緒に暮らしている飼い主さんから長期間離れるのは、愛犬にとっては心細いことでしょう。
そんな愛犬の寂しさを少しでも軽減させてあげるために、預け先には、飼い主さんや自分のにおいが染みついたタオルやブランケットを持参するようにしてください。
愛犬が子犬の頃から一緒に寝ているぬいぐるみなどがあれば、それも忘れずに添えたいものです。
実家や友人宅であれば、あるいはペットホテルなどで了承してもらえれば、使い慣れているドッグベッドもそのまま預けましょう。
愛犬の性格や注意点は、どこに預けるにしてもしっかりと伝えることが重要です。

預け先では、飼い主さんを探しに行こうとして脱走しやすくなるため注意が必要です。
念のため、愛犬には迷子札を装着した首輪を付けたままにしてもらうのをおすすめします。
必須の持ち物である常備薬のほか、万が一に備えて、かかりつけの動物病院の診察券やペット保険の保険証、ワクチンの接種証明書なども預けるようにしてください。

まとめ

<まとめ>

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愛犬の性格やタイプによって、旅行中の預け先は変わってきます。
まずは愛犬にとって、ペットホテルや動物病院、家族や友人宅、ペットシッターのいずれが適しているか、よく検討してください。
預け先の荷物は万端に整えて、愛犬が安心できるグッズも持参してあげましょう。

監修者情報

箱崎 加奈子(獣医師)

箱崎 加奈子(獣医師)

・学歴、専門分野 麻布大学獣医学部獣医学科 ・資格 獣医師、トリマー、ドッグトレーナー、アニマルアロマセラピスト ・職業 獣医師 ペットスペース&アニマルクリニックまりも ・所属団体、学会 一般社団法人女性獣医師ネットワーク(代表理事) ・著書(一部) 1 最新版 愛犬の病気百科 著者名: 愛犬の友編集部 編 2 愛犬をケガや病気から守る本 著者名: 愛犬の友編集部 編 ・職業上でのペットとの関わり 普段犬猫の診察をしています。 飼育放棄や動物愛護センター収容の犬猫の保護譲渡活動をしています。 ・飼っている動物 シーズー ・ペット歴 ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、犬(シーズー、ヨークシャテリア) ・ペットへの想い 18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。 ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。 現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。 毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。 プライベートでは一児の母。 愛犬はシーズー。 家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています ・ペットに関するエピソード シーズー2頭、ヨークシャの全部で3頭の多頭飼いをしていました。 2頭は天寿を全うし、今はシーズーの澪(みお)が1頭です。 動物を飼育する習慣のない家庭に育ちましたので、この仕事に就こうと決めた時に初めて犬を飼いました。 犬初心者からトリマー、トレーナー、獣医と、飼い主目線で自分の愛犬に必要なスキルを身につけました

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ライタープロフィール

臼井 京音 Kyone Usui

臼井 京音 Kyone Usui

フリーライター、ドッグジャーナリスト 【経歴】 日本文学を専攻しバックパッカーもしていた大学卒業後、旅行ガイドブックの編集プロダクション勤務を経て、フリーライターに。30代前半でオーストラリアにドッグトレーニング留学をしたのち、現在はドッグジャーナリスト。 2007年から2017年まで東京都で“犬の幼稚園Urban Paws”の園長&家庭犬トレーニングインストラクターとしても活動。 東京都中央区 動物との共生推進員。 【執筆歴】 小学生時代から愛読していた雑誌『愛犬の友』をはじめ、多数の書籍や媒体で犬をはじめペットに関する執筆活動を行う。Webサイト「ニッポン放送ニュースオンライン」にて『ペットと一緒にby臼井京音』連載中。 著書:タイの犬の写真集『うみいぬ』、『室内犬の気持ちがわかる本』 これまでの執筆・編集歴は、毎日新聞の「臼井京音の幸せ犬ぐらし」連載コラム、AllAbout「犬の健康」、『週刊AERA』、季刊誌『BUHI』、書籍『フレンチブルドッグ生活の家計簿』、書籍『きみとさいごまで』、書籍編集『愛犬をケガや病気から守る本』、書籍編集『最新版 愛犬の病気百科』など。 【ペット歴】 小学生時代からシマリス、カメ、ミジンコ、カエル、ハムスター、メダカ、最初の愛犬ヨークシャー・テリアなどと生活し、現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らしています。 室内外で保護犬やブリーダーから迎えた犬を多頭飼育していた祖父母や、獣医師の叔父、シャム猫を溺愛していた祖母の影響で、生まれた時からずっと動物に囲まれてきました。人と動物のよりよい関係を願い、日々取材と執筆を行っています。

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