【獣医師監修】老犬の水分補給におすすめの給水器は?使用時の注意点・ポイントは?

老犬の状態によっては水を飲ませる給水器に悩むこともあります。老犬は水を飲む意識も低下しがちであり、自分ではうまく飲めないこともあるので、十分に水分が摂れるようにしてあげることは大切です。老犬にはどんな給水器が向くのか、水分の摂り方があるのか、そのポイントをご紹介します。

【獣医師監修】老犬の水分補給におすすめの給水器は?使用時の注意点・ポイントは?
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老犬の給水器【選び方・ポイントは?】

老犬の給水器【選び方・ポイントは?】

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犬に水を飲ませる道具である給水器にもいくつかタイプがあります。

自宅用

老犬はふらふらして水をこぼすこともあるので、器はぐらぐらしない安定性のあるものを。
犬のサイズにもよりますが、筋力が落ちている老犬では、首を伸ばして器の向こう側の縁に口を付けて飲む犬の場合、器が大き過ぎると首に負担がかかっていることが考えられるので、ひとまわり程度円周が小さめの器のほうが負担は軽減できるでしょう。

ウォーターノズル付き給水器

持病があるなど、飲水量をチェックしたいのであれば、目盛り付きのウォーターボトルがお勧めです。
また、飲み皿付きのウォーターボトルで、お皿が深い場合、水が少なくなると飲みづらいことがあるので、飲み皿の水は常に一定量保てるかチェックを。

自動給水器

老犬の首の曲がり具合、筋力などによっては、水が上から流れ落ちてくるタイプの給水器であると飲みやすい場合もあります。

お出かけ・携帯用

飲み皿とセットのウォーターボトル

お出かけにはもっとも便利です。
愛犬の口の高さに合わせて持っていてあげられるのもメリット。
ペットボトルに飲み皿を付けるだけのタイプもあります。

水こぼれ防止機能が付いた器

特に車移動の場合、車内でも水を飲ませることを考えると水がこぼれにくい器は便利ですが、こうした器の中の水量は少なめであることが多いため、老犬には飲みづらい場合もあるかもしれません。

老犬の給水器【使用時の注意点・ポイントは?】

老犬の給水器【使用時の注意点・ポイントは?】

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犬に必要な水分量は?

みなさんは愛犬にとって必要な1日の水分量をご存知でしょうか?

1日の水分量(ml)=(体重kg)0.75乗×132

この計算式にて求めることができますが、あらかじめその量を知っておくと日々の健康管理にも役立つことでしょう。

おおむね、下の表のようになります。

【犬に必要な1日の水分量】

体重必要水分量
2kg222ml
4kg372ml
6kg506ml
8kg628ml
10kg742ml
12kg851ml
14kg956ml
16kg1,056ml
18kg1,154ml
20kg1,249ml
22kg1,341ml
24kg1,431ml
26kg1,519ml
28kg1,606ml
30kg1,692ml
32kg1,775ml
34kg1,859ml
36kg1,940ml
38kg2,021ml
40kg2,100ml
42kg2,178ml
44kg2,255ml
46kg2,332ml
48kg2,408ml
50kg2,482ml

注:これはあくまでも目安であり、健康状態や環境などにより個体差があります。

また、犬では1日の水の摂取量が体重1kあたり100mlを超えると多飲と考えられ、何らかの病気が隠れている可能性もあるそうなので、愛犬の飲水量に不安がある場合は動物病院で診てもらってください。

【犬における1日の正常な水摂取量の目安】(*1)
体重1kgあたり20~90ml

【多飲多尿の症状が出る病気の例】
✔副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
✔腎疾患
✔肝不全
✔糖尿病
✔子宮蓄膿症
✔ストレス
✔薬の影響     など

参考資料:
(*1)公益社団法人埼玉県獣医師会「水の飲み過ぎは病気のサインかもしれません!」

水を飲む環境づくり

自宅

老犬は筋力が低下し、脚が踏ん張り切れないこともありますし、首の筋肉も上げづらい、または下がってしまうこともあります。

犬の体高にもよりますが、水入れを床に置いたままであると上記のように体に負担がかかって飲みにくいことがあるので、愛犬が飲みやすい口の高さに合わせて給水器を置いてあげるといいでしょう。

器(お皿)の場合は、器が動かないように固定を。
そして、床には滑り止めのマットを敷くことをお勧めします。

また、中には水飲み場まで歩いて行くことが辛い、面倒ということもあるので、場合によっては行きやすい距離・場所に水飲み場を2~3ヶ所作ってあげるのもいいでしょう。

お出かけ

お出かけ時は普段と違う環境に興奮したり、ストレスを感じたりして水を飲む機会も増えがちですが、水の管理は飼い主さんになるので、休憩や目的地に着いてから、遊んだ後などなるべく水を飲めるように配慮してあげましょう。

飲みやすさを考える

老犬は首が曲がってしまうことがある他、体のこわばりなどから、一般的な器では飲みにくくなることがあります。
その場合には、

✔器の形を替える
✔舌が届きやすいよう、水をなるべく器いっぱいに入れる
✔ウォーターノズル式の給水器に替える
✔水が上から流れ出てくるタイプの自動給水器を使う

などが考えられますが、愛犬にとって一番よいものを見つけてみてください。
ただ、中には器を変えることで飲まなくなる犬もいるので、その辺は臨機応変に対応しましょう。

また、自力で水を飲めない老犬の場合は、シリンジや、人間の介護用の水飲みである吸い飲み、先の細いドレッシングボトルなどが使えます。
その際、寝たままだったり、首を上にぐっと伸ばした状態で飲ませたりすると誤嚥に繋がることもあるので、枕を使って頭を少し高くする、首を上に伸ばし過ぎないなどご注意ください。

老犬の給水器【嫌がる場合や代用品は?】

老犬の給水器【嫌がる場合や代用品は?】

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老犬が水を飲みたがらない場合、以下のような方法もあるので試してみてはいかがでしょう。

1:ご飯の水分量を増やす。
肉や野菜を茹でたスープを足す、犬用のミルクを飲ませるなど。

2:水に味を付ける。
水に犬が好むスープなど少量混ぜる、犬でも飲める黒豆茶のようなものを少量与えるなど。
黒豆茶にはデトックス効果があるとされます。

3:水分の多い食品を与える。
レタス、キュウリ、トマト、スイカ、リンゴ、豆腐など。

4:凍らせたものを舐めさせる。
犬に与える水は常温がよいといいますが、季節や犬の状況によってはスープやリンゴの絞り汁などを凍らせて少量舐めさせるという手もあります。

あまりに水を飲まない場合は脱水の危険もあるので、動物病院でご相談ください。

老犬の給水器【まとめ】

老犬の給水器【まとめ】

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犬の体のおよそ60~70%は水分で、10%以上が欠乏すると生命の危険が生じると言われます。
人では4%の水分欠乏でいらいらや吐き気が起こり、6%で手足の震えや頭痛、8%では呼吸困難やめまい、チアノーゼ、精神錯乱が、10~12%の欠乏で筋痙攣や失神、腎機能不全などが起こり、20%欠乏すると死に至るそうです。

老犬は若い犬に比べて体の水分も少ない傾向にあるので、ちゃんと水分が摂れているか確認することは忘れずに。
足りていないようなら積極的に水分補給を心がけてあげましょう。

監修者情報

箱崎 加奈子(獣医師)

箱崎 加奈子(獣医師)

・学歴、専門分野 麻布大学獣医学部獣医学科 ・資格 獣医師、トリマー、ドッグトレーナー、アニマルアロマセラピスト ・職業 獣医師 ペットスペース&アニマルクリニックまりも ・所属団体、学会 一般社団法人女性獣医師ネットワーク(代表理事) ・著書(一部) 1 最新版 愛犬の病気百科 著者名: 愛犬の友編集部 編 2 愛犬をケガや病気から守る本 著者名: 愛犬の友編集部 編 ・職業上でのペットとの関わり 普段犬猫の診察をしています。 飼育放棄や動物愛護センター収容の犬猫の保護譲渡活動をしています。 ・飼っている動物 シーズー ・ペット歴 ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、犬(シーズー、ヨークシャテリア) ・ペットへの想い 18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。 ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。 現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。 毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。 プライベートでは一児の母。 愛犬はシーズー。 家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています ・ペットに関するエピソード シーズー2頭、ヨークシャの全部で3頭の多頭飼いをしていました。 2頭は天寿を全うし、今はシーズーの澪(みお)が1頭です。 動物を飼育する習慣のない家庭に育ちましたので、この仕事に就こうと決めた時に初めて犬を飼いました。 犬初心者からトリマー、トレーナー、獣医と、飼い主目線で自分の愛犬に必要なスキルを身につけました

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ライタープロフィール

大塚 良重 Yoshie Ootsuka

大塚 良重 Yoshie Ootsuka

犬もの文筆家&ドッグジャーナリスト 【経歴】 先代の愛犬(秋田犬のハーフ)が成犬になれぬうちに逝ったことがきっかけに、その後に迎えた愛犬(シェットランド・シープドッグ)との出会いが決定打となって、犬の魅力にどっぷりはまり、「犬に関わる仕事がしたい!」と思うようになったのは1980年代終わり頃。念願叶って、1990年代半ば、犬の世界へ飛び込み、フリーランスの犬専門ライターに転身。 当初は、写真撮影メインの仕事であったが、徐々にライティングに焦点をシフト。取材記事を中心に、犬専門雑誌や一般誌、書籍、新聞、Webなどで、犬に関する様々なテーマの記事を執筆。中でも、自身の愛犬の経験から、犬版の「介護・看護」をテーマに企画した4~5年にわたる連載記事は、後に、自著【りーたんといつも一緒に】に繋がる。 特に興味があるのは、老犬介護やペットロスをはじめとした「人と犬(動物)との関係性」。 自分がこの世に生まれてきたのは、愛犬と出会うためだったんだ…。そう思うほどに、私の魂をぎゅっと握って離さない愛犬という星のなんと大きなことか。人と犬とは、どうしてこんなにも深く、強く、繋がり合えるのだろう。そんな答えのない答えを、追い求め続けている。 そんな私の信条は、「犬こそソウルメイト」。 なぜこの仕事をしているのか?と聞かれたならば、「愛犬へ“ありがとう”と言いたいから」と答える。 今の自分を生かしてくれているのは、愛犬がいてくれたからこそだから。 一度想うとどこまでも、愛犬一筋派でもある。 【執筆歴】 月間「Wan」 月間「DOG FAN」 柴犬ファン、チワワファン、シュナウザーファンなどMOOK本シリーズ DOG Days 愛犬の友愛犬チャンプ高齢犬ケアハンドブック 訓練&アジリティー競技会に出場したい人のための ドッグ・トレーニングBOOKわが家の犬さがし 愛犬のカタログ ワンちゃんと泊まれる全国ホテル・旅館・ペンションガイド お犬のお宿 犬とのおでかけBOOK ノジュール「解体旬書 ペットとの旅を愉しむコツ」 暮しの手帖「ペットの健康相談」 週刊アスキー「いま飼いたいオススメの犬BEST5」 犬だいすき老犬介護のイロハ(連載)        など Web All About犬サイト(犬ガイド) All Aboutちびたす Yahooきっずペット docomo iコンシェル ヒーリング iタウン My レシピ.com ライオンスポンサードサイト「犬のオーラルケア」 PETomorrow PetLIVES Hotto マナトピ「信頼される飼い主でいたい! 愛犬の幸せ度チェック!」 その他、ドッグフードメーカー、車メーカータイアップ記事、ホームページコンテンツ制作     など 取材をお受けしての掲載記事、書籍/監修 ペット(夕刊) OZ magazine「natural tomorrow vol.16 ~ペット~」 GOO「愛犬と楽しむカーライフ」 fp「TREND “愛犬家”が考えるクルマ選びのポイントとは?」 これでイヌともっと話ができる R25「慌てる前に覚えておきたい、ペットが死んだ時の対処法」 クロワッサン特別編集「 防災BOOK」(2015~2019年版) どうぶつと生きる「シニア犬介護」 リクルートナビ「忙しい1人暮らで犬が飼えるか?」 マイレピ「飼い主も愛犬も満たされる 秋の”ペット旅”の楽しみ方」 サンデー毎日「大事な家族 ペットの熱中症防衛術」 サンデー毎日「気をつけろ! ペットの猛暑リスク」 ライフスタイル 「犬派と猫派どちらが多い?ペット共生を考える」 対談「シニア犬との生活」 Citrus「高齢者のペット飼育」他 smiles「犬とのハッピーな付き合い方」 CHANTO「犬を飼うときQ&A」 mom「ワンニャンといっしょ」     など 出演 Blue Ocean「ペットの防災」 Power Bay Morning「シニアペット事情」 グッドモーニング(インタビューコメントのみ) 取材協力・情報提供 Monocle(UK) 櫻井・有吉THE夜会 グッドモーニング その他、イギリスの出版社からの依頼による日本の犬事情リサーチにおけるコーディネート、ドッグフードメーカー、カメラメーカー、車メーカーのタイアップ   など 【著書】 『りーたんといつも一緒に』難病をもつ少女と愛犬たちの物語。 脊髄小脳変性症/アプラタキシン欠損症。当時、国内でこの難病指定を受けた子供は3人。“りーたん”はその一人だった。言葉はうまく喋れず、介助か車椅子がないと移動は困難なりーたんだが、毎朝起きるとキラキラした瞳で、「今日できること」を考える。 愛犬たちのほとんどは、元保護犬で、中には背骨を折られて道端に放棄されていた犬もいる。その犬の名は、モナミ。 車椅子のりーたんが、車椅子のモナミのリードを握って散歩に出かける姿は、まるで同士のようだ。 「いらない命はない」という、りーたんのママさんの言葉に包まれて、家族はただひたすら一瞬一瞬を大切に、明日という日を見つめて生きている。 【資格】愛玩動物飼養管理士1級 ホリスティックケア・カウンセラー

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