【獣医師監修】愛犬との旅行でのトイレの工夫点を実践して快適に!

愛犬と旅行するにあたり、飼い主さんの心配事のひとつはトイレの失敗かもしれません。今回は、旅行中や預け先でのトイレの失敗を防ぐ工夫ポイントや、排泄を合図で促す方法などを紹介します。飼い主さんも愛犬も快適な旅を実現するために、ぜひ心得ておいてください。

【獣医師監修】愛犬との旅行でのトイレの工夫点を実践して快適に!
出典 : pixta_32594126

愛犬との旅行で、トイレの失敗を防ぐには?

愛犬との旅行で、トイレの失敗を防ぐには?

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自宅での排泄では問題がなくても、環境が変わるとトイレを失敗してしまう犬も少なくありません。
自宅には他の犬のにおいがついていないので必要ありませんが、出先では自分のにおいをつけようとマーキングをする可能性も高まります。

もしマーキングする恐れがある愛犬の場合、男の子はマナーベルト、女の子は犬用の紙パンツなどで対処ができます。
マーキングする可能性が低くても、ドッグカフェやレストランなどを利用する際は、店内に入る前に排泄を済ませておきましょう。
そうすれば、おしっこがガマンできず粗相をしてしまうことはありません。

愛犬と訪れる施設や宿の床がカーペットや畳の場合、トイレの失敗が増える傾向にあります。
イヌ科の動物の多くは草むらで排泄をする習性があり、足裏の感触でカサカサ・フカフカしている草むらのような場所をトイレと認識しやすいからです。
客室に畳やカーペット以外の場所があれば、到着したらまずはそこにトイレを設置して、愛犬の排泄を促してあげましょう。

愛犬との旅行で、覚えておきたいトイレの合図

外出先では、「今ここで、トイレをしてもいいんだよ」というメッセージを愛犬に送るために、合図(キュー、コマンド)で排泄ができれば失敗を防げて便利です。
また、緊張が原因でトイレをしない愛犬にも、合図を送ることで安心させてあげられるでしょう。

合図で排泄をさせるトレーニング方法を簡単に紹介します。
まず、愛犬がトイレでおしっこを始めてから終わるまで、バックミュージックのようにそばで「ワンツー、ワンツー、ワンツー」と繰り返します。
数日~数週間それを繰り返し、「ワンツー」の音と排泄行為を愛犬に関連付けるのです。
次のステップでは、愛犬がトイレに行きたそうにしている時に「ワンツー」の声かけをして、その合図に従って愛犬がトイレに行って排泄をしたら、ほめておやつをあげてください。
この方法によって、合図でトイレができるようになっていれば、旅先でも心配は軽減できます。

なお、人間同様、ウンチのタイミングに関してはトレーニングでコントロールすることはできません。

トイレの工夫①宿泊先

トイレの工夫①宿泊先

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失敗予防策のひとつとして、使い慣れたペットシーツを持参し、宿泊先に到着するまでの間に愛犬のおしっこを1~2滴ペットシーツに付けておき、それを客室内のトイレとして定めたい場所に敷く方法があります。
そうすれば、愛犬は初めての場所でもどこがトイレなのかを認識しやすく、失敗が減るでしょう。

客室内に設置するトイレは、可能な限り窓やドアやテレビの近くは避けてください。
落ち着いて排泄できないため、警戒心が高めの愛犬では、誰からも見えず安心できる部屋の隅や家具の脇などに排泄してしまう恐れがあるからです。
また、本来であれば犬は清潔好きな動物なので、寝床やその周辺を排泄物で汚すのを好みません。
客室内の愛犬用トイレは寝床とは離れた、部屋の隅や脱衣所などの静かな場所に設置し、排泄しやすいタイミングである飲食後や寝起きに、トイレに連れて行ってあげてください。
そうすれば、失敗を防ぎやすくなります。

トイレの工夫②自宅以外・他の家(実家、知人など)

旅行中に実家や知人宅に滞在するケースや、愛犬を他の家に預けて飼い主さんだけが旅行をするケースもあるでしょう。

飼い主さんが一緒に滞在するのであれば、愛犬がトイレとして好みそうな場所にペットシーツを敷き、合図などで愛犬の排泄を促してあげてください。

他の家に預けて飼い主さんがいなくなる場合は、ドアや窓から離れた部屋の隅など、愛犬用トイレとしてベストな場所をアドバイスしておくとともに、トイレの合図、愛犬が日常生活で排泄しやすいタイミングなどを伝えておけば安心です。

トイレの工夫③ペットホテル・動物病院

トイレの工夫③ペットホテル・動物病院

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ペットホテルや動物病院では、愛犬がトイレを失敗してしまったとしても、すぐに排泄物を処理してもらえるのでそれほど心配する必要はありません。
とはいえ、フリースペースで遊ぶ時間が設けられているときなど、愛犬にはちゃんとペットシーツで排泄をしてもらいたいものです。
もし愛犬が合図で排泄できるのであれば、その旨を預け先に伝えておきましょう。
また、室内のペットシーツでは排泄をしない、少しでも汚れたペットシーツでは排泄しないといった愛犬の癖も預け先に伝えて、愛犬が快適に過ごせるようにサポートをしてあげてください。

旅先での愛犬の粗相によるクリーニング代

旅先での愛犬の粗相によるクリーニング代

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愛犬と泊まれるホテルや温泉旅館は多数ありますが、施設によって愛犬と同じ布団で寝られるか否かというルールは異なります。
愛犬と一緒に寝られる宿でも、愛犬が敷き布団や掛け布団に粗相をしてしまった場合は、クリーニング代を支払う必要が生じるケースが多いでしょう。
布団のクリーニング代としての請求額は、3,000~7,000円位が相場です。

愛犬が布団で粗相をする心配があれば、就寝時はクレートやサークルに入ってもらったり、人間用のおねしょシーツ(おねしょシート)を持参して敷くなどの対処をしましょう。

まとめ

まとめ

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愛犬との旅行前には、合図で愛犬の排泄をコントロールできるようにトレーニングしておけば、旅行中も便利です。
宿泊先などでは、犬の習性を考えて、愛犬が落ち着いて戸惑わずに排泄できる場所を選んでトイレを設置してあげてください。
ちょっとした工夫次第で、愛犬のトイレの失敗も防げて、飼い主さんも愛犬も快適な旅が楽しめるでしょう。

監修者情報

箱崎 加奈子(獣医師)

箱崎 加奈子(獣医師)

・学歴、専門分野 麻布大学獣医学部獣医学科 ・資格 獣医師、トリマー、ドッグトレーナー、アニマルアロマセラピスト ・職業 獣医師 ペットスペース&アニマルクリニックまりも ・所属団体、学会 一般社団法人女性獣医師ネットワーク(代表理事) ・著書(一部) 1 最新版 愛犬の病気百科 著者名: 愛犬の友編集部 編 2 愛犬をケガや病気から守る本 著者名: 愛犬の友編集部 編 ・職業上でのペットとの関わり 普段犬猫の診察をしています。 飼育放棄や動物愛護センター収容の犬猫の保護譲渡活動をしています。 ・飼っている動物 シーズー ・ペット歴 ハムスター、うさぎ、ハリネズミ、犬(シーズー、ヨークシャテリア) ・ペットへの想い 18歳でトリマーとなり、以来ずっとペットの仕事をしています。 ペットとその家族のサポートをしたい、相談に的確に応えたい、という想いから、トリマーとして働きながら、獣医師、ドッグトレーナーになりました。 現在は東京でペットのためのトータルケアサロンを経営。 毎日足を運べる動物病院をコンセプトに、病気の予防、未病ケアに力を入れ、気になったときにはすぐに相談できるコミュニティースペースを目指し、家族、獣医師、プロ(トリマー、動物看護士、トレーナー)の三位一体のペットの健康管理、0.5次医療の提案をしています。 プライベートでは一児の母。 愛犬はシーズー。 家族がいない犬の一時預かり、春から秋にかけて離乳前の子猫を育てるミルクボランティアをやっています ・ペットに関するエピソード シーズー2頭、ヨークシャの全部で3頭の多頭飼いをしていました。 2頭は天寿を全うし、今はシーズーの澪(みお)が1頭です。 動物を飼育する習慣のない家庭に育ちましたので、この仕事に就こうと決めた時に初めて犬を飼いました。 犬初心者からトリマー、トレーナー、獣医と、飼い主目線で自分の愛犬に必要なスキルを身につけました

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ライタープロフィール

臼井 京音 Kyone Usui

臼井 京音 Kyone Usui

フリーライター、ドッグジャーナリスト 【経歴】 日本文学を専攻しバックパッカーもしていた大学卒業後、旅行ガイドブックの編集プロダクション勤務を経て、フリーライターに。30代前半でオーストラリアにドッグトレーニング留学をしたのち、現在はドッグジャーナリスト。 2007年から2017年まで東京都で“犬の幼稚園Urban Paws”の園長&家庭犬トレーニングインストラクターとしても活動。 東京都中央区 動物との共生推進員。 【執筆歴】 小学生時代から愛読していた雑誌『愛犬の友』をはじめ、多数の書籍や媒体で犬をはじめペットに関する執筆活動を行う。Webサイト「ニッポン放送ニュースオンライン」にて『ペットと一緒にby臼井京音』連載中。 著書:タイの犬の写真集『うみいぬ』、『室内犬の気持ちがわかる本』 これまでの執筆・編集歴は、毎日新聞の「臼井京音の幸せ犬ぐらし」連載コラム、AllAbout「犬の健康」、『週刊AERA』、季刊誌『BUHI』、書籍『フレンチブルドッグ生活の家計簿』、書籍『きみとさいごまで』、書籍編集『愛犬をケガや病気から守る本』、書籍編集『最新版 愛犬の病気百科』など。 【ペット歴】 小学生時代からシマリス、カメ、ミジンコ、カエル、ハムスター、メダカ、最初の愛犬ヨークシャー・テリアなどと生活し、現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らしています。 室内外で保護犬やブリーダーから迎えた犬を多頭飼育していた祖父母や、獣医師の叔父、シャム猫を溺愛していた祖母の影響で、生まれた時からずっと動物に囲まれてきました。人と動物のよりよい関係を願い、日々取材と執筆を行っています。

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