【ドッグトレーナー監修】犬が唸るのをやめさせるしつけ方法は?原因と対策まとめ

愛犬が唸るのには、「警戒や恐怖を感じる」「自分の身を守る」「楽しい・嬉しい」「物や場所を守りたい」「要求を通したい」など、様々な理由があります。その理由を探らず、止めさせようとして叱ると、より唸ったりと問題行動をするようになる恐れも。体調不良で唸ることもあるため原因に合った対策をし、愛犬の気持ちを理解してあげましょう。

【ドッグトレーナー監修】犬が唸るのをやめさせるしつけ方法は?原因と対策まとめ
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唸る犬を叱らないで!原因を知って適切な対策を

唸る犬を叱らないで!原因を知って適切な対策を

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愛犬の唸り声をなんとか鎮めようと試行錯誤している飼い主さんは少なくないかもしれません。
しかし、どうして唸っているのかその原因を理解しなければ、犬が唸るのをやめさせるのは難しいでしょう。

犬が唸るのをやめさせるには、そもそもどうして唸っているのかという犬の気持ちをわかってあげることが大切です。
例えば、犬が何かに警戒して唸っているとすれば、警戒しているものを排除せずに叱っても、さらに犬にストレスを与えるだけで意味がありません。

さらに、頭ごなしに叱ることは逆効果になることもあります。
より一層吠えたり、唸ったりしてしまう原因にもなり兼ねません。
さらには、噛みついてしまうといった別の問題行動に繋がるケースもあります。

犬が唸ったからといってすぐに叱るのではなく、まずは何が原因で唸っているのかを探っていくことから始めるといいでしょう。
そして、その原因にあった対応や接し方、しつけを行うのがポイントです。
そうすることで、飼い主さんと愛犬との信頼関係を深めるきっかけにもなるでしょう。

【原因①】警戒・威嚇している

【原因①】警戒・威嚇している

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犬が唸る原因として多いのが、警戒や威嚇です。
警戒心が強い犬は、知らない人や聞き慣れない音などに警戒心を抱くことがあります。
そして、警戒していることを知らせるために唸ることがあります。

さらには、恐怖から自分の身を守ろうとして相手を威嚇するために唸ることも。
例えば自分に近づいてくる人や犬などに対し、自分に危害が加えられるのではないかと不安や恐怖を感じる時などは、自分から遠ざけるために相手を威嚇して唸るのです。

また、飼い主さんが叱った際に唸るという場合は、叱る飼い主さんに対して身を守るために威嚇していることも。
叱って愛犬に恐怖心を与えてしまうことで唸りへと繋がり、飼い主さんと愛犬との関係性に悪影響を与えることもあるので注意しましょう。

【対策】警戒・威嚇するものを取り除く・距離を取る

何かに警戒している、恐怖心を抱いて威嚇している場合は、まず犬が警戒・威嚇しているものから距離を取るようにしましょう。
散歩中に出会う人や犬に警戒・威嚇する場合は、すれ違う際に十分な距離を取ったり、会わないように散歩コースを変えてみるのも手です。
また、物などに警戒・威嚇している場合は、可能であれば犬から見えないように取り除いてあげましょう。
犬が嫌なものを排除するだけで、唸るのをやめてくれることが多いでしょう。


例えば、車やバイクの音などに威嚇している場合、屋外であれば交通量の少ない散歩コースを選ぶ。
屋内であれば窓を閉めたり、テレビや音楽を流すなど、室内で別の音を発生させることで聞こえにくくするとよいでしょう。

また、警戒・威嚇する対象に慣らしていく練習も必要となります。
犬が警戒する対象物が近づいてきたらおやつをあげながらすれ違うことで、対象物が近づくと嬉しいことがある、と学習させ、警戒する気持ちから楽しい気持ちに変えていきます。
歩いてすれ違うことが難しい場合は抱っこした状態でおやつをあげてもかまいません。
音に慣らす際は、初めは音響のCDや実際に録音した車やバイクの音を使い、小さな音から流して慣らしていきましょう。
その際、必ず大好きなご褒美を与えるようにすると慣れやすくなります。

【原因②】体調が悪い

【原因②】体調が悪い

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体調が悪いときやケガなどで痛みを感じているとき、飼い主さんが体を触ろうとしたりすると唸ることがあります。

痛みが強い場合は、飼い主さんが近づくだけで唸って噛みつこうとすることもあり得ます。
体調が悪そうに唸っている愛犬に触る際は、十分に注意してください。

【対策】すぐに動物病院へ

体調が悪そうに唸っている場合は、すぐにかかりつけの動物病院へ連れて行きましょう。

身体を丸めながら唸っている、触ろうとしたら嫌がって噛みついてきたなど、いつからそのような状態なのか飼い主さんがわかっていることを全て獣医さんに伝えてください。

子犬や老犬は特に体調不良が理由で唸ることがあるので、愛犬の様子がいつもと違うと感じた時はすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

【原因③】甘えてじゃれたい・遊びたい

【原因③】甘えてじゃれたい・遊びたい

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飼い主さんに甘えてじゃれたい時も、犬は唸ることがあります。
飼い主さんが愛犬を撫でたときに唸りながら甘噛みをしてくる場合は、撫でられているのが心地よく、唸りながら甘噛みをしてじゃれあいたい可能性があります。
時にはお腹を見せて身体をくねらせながら甘噛みをして唸るときもあります。

また、おもちゃで遊びながら唸るときもあるので、飼い主さんは遊びの最中に急に犬が怒り始めたと心配になるかもしれません。
遊びの最中で唸るのは、小さい子供がヒーローごっこをしている際に、声を出しながらヒーローになりきっているのと似ています。
犬の遊びは狩りを模倣して楽しむことなので、遊びの最中に唸るのは威嚇しながら獲物を捕らえることを模倣して楽しんでいるからです。

【対策】甘えたい・遊びたい気持ちに応えてあげて

飼い主さんに甘えて撫でてもらいたいことが理由で唸っている場合、その唸り声はそれほど大きくはなく、体も力が抜けてリラックスしているはずです。
甘えすぎて声が漏れてしまっている、くらいの唸り声なので、無理にやめさせる必要はないでしょう。
ただ、気持ちが高揚しすぎて甘噛みが激しくなると飼い主さんも怪我をしかねないので、甘噛みをしてきたら手を後ろに隠していったん気持ちをリセットさせましょう。

また、おもちゃで遊んでいるときに唸るのは楽しんでいる状態ですが、飼い主さんがおもちゃを取ろうとしたり、咥えているおもちゃをつかもうとしたりする際に、体の動きを止めて低い声で唸っているのは、「おもちゃを取られたくない」という思いが原因であることも考えられます。
物への執着が強い場合は、決して無理に取り上げるようなことはせず、ご褒美(おやつ)と交換して「ちょうだい」ができるようにしつけを進めていくといいでしょう。

無理やりおもちゃを奪ったり、叱ってしまうと、余計に物への執着が強くなり守ろうとして咬みつくようになる恐れもあるため、注意が必要です。

【原因④】嬉しい

【原因④】嬉しい

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飼い主さんが外出から帰宅した際に、愛犬が唸ることがあるでしょうか。
飼い主さんが玄関を開けると唸りながら出迎えてくれる、なんてこともあるかもしれません。

飼い主さんが帰ってきたことに対して、唸りで喜びを表現している可能性があります。
また「早くごはんちょうだい!」と伝えるために唸っているケースもあるでしょう。

【対策】まずは気持ちを満たしてあげて!

大好きな飼い主さんと離れ長い時間お留守番をしているのは、犬にとってもやっぱり寂しいことです。
また、散歩にも行きたいしおなかもすいているし欲求不満の状態になっているので、飼い主さんが帰ってきたときの嬉しい気持ちが高揚して声が出てしまいます。
しかし、毎日唸られてしまっては、愛犬のうなり声や吠え声の大きさによっては近所迷惑になることも考えられます。
さらに、飛びついて喜びを表現するようになってしまうと、飼い主さんが怪我をしてしまうことも。

喜びの唸りを鎮めるためには、帰ったらまず大好きなおやつをあげてください。
すぐに空腹感を満たしてあげられるように、玄関の見つからない場所におやつを隠しておくのも良いでしょう。
空腹のままだと犬も冷静な行動をとることができないので、まずは空腹感を満たして気持ちを落ち着かせてあげましょう。

帰宅した際におやつをもらえることが習慣化したら、次のステップとして「マテ」の練習をしてみましょう。
おやつをあげる時に「マテ」と声で合図し、冷静に待つことができればおやつをあげる、という流れを繰り返してください。
ご褒美をうまく使うことで、嬉しすぎて飛びつくことなく「マテ」ができるようになります。

【原因⑤】お散歩から帰りたくない

犬は自分が行動していることを止められたり邪魔されたりすると唸って抵抗することがあります。
お散歩から帰りたくなくて抵抗している時に、無理にリードを引っ張って戻ろうとすると唸るなどです。

【対策】十分な散歩や運動を心がけて!

散歩から帰ることに抵抗して唸る場合、散歩や運動の時間が十分ではなく、まだ満足していないことから唸って抵抗しているかもしれません。
特に家の中にいる時間が長い犬は、お散歩の時間が唯一気晴らしのできる時間です。
お散歩の時間を長くしたり歩くだけでなく遊ぶ時間を増やして、犬の満足度が高まるとスムーズに家に帰るようになるかもしれません。

また、日頃から犬が行きたい方に合わせて歩いてばかりいると、自分の望んでいない方向へ歩こうとする時に唸って対抗することもあります。
ある程度、飼い主さんの歩調や進む方向に合わせて歩く練習も必要ですが、リードで引っ張るなど犬に無理をさせるのではなく、大好きなご褒美をつかって、犬自身が楽しみながら歩調を合わせて歩くことを覚えられると良いですね。

唸りながら震える、噛み付く!心配な時は獣医さんへ相談を

唸りながら震える、噛み付く!心配な時は獣医さんへ相談を

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爪切りやブラッシングの度に震えて唸る犬もいるでしょう。
この場合は無理やり経験を積ませようとせず、少しずつ慣らしていく必要があります。
子犬の場合は特に、爪切りなどの器具に怯えていることも考えられます。

爪切りに警戒してしまう場合は、初めに爪切りを床に置き、その近くにおやつを置いておきましょう。
爪切りを気にすることなくおやつが食べられるようになったら、飼い主さんが爪切りを持って、犬に少し近づけながらおやつをあげます。
近づけられることに慣れてきたら、少しだけ爪に爪切りを触れておやつ→爪の先端を少しだけ切ったらおやつ、というように徐々に慣らしていきます。
少しでも嫌がったら前の段階に戻って慣らすようにして、根気よく時間をかけて慣らすようにしましょう。
慣らす練習は非常に難しく技術も必要とするので、難しい場合は専門家に相談することをお勧めします。
その他、唸りながら震えたり、飼い主さんに噛みついたりする場合は、もしかしたら身体のどこかに痛みを感じていることも考えられます。
また、老犬など目や耳などの認知機能が衰えてくると人の動きなどが確認しづらくなるため、今まで普通に触れていたのに不安や恐怖を感じるようになり、警戒して唸るようになることもあります。

体調が悪そうだったり、認知機能の衰えを感じたりしたら、すぐに動物病院へ連れていき診察してもらいましょう。

まとめ

まとめ

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犬が唸る原因は、警戒心からくる威嚇だけではありません。
甘えや喜びを唸りで伝えている可能性もあります。

そのため、唸ったからといって頭ごなしに叱ってしまうのはNG。
唸りがより強くなったり、飼い主さんとの関係性が悪くなったりするおそれがあります。

まずは、愛犬が何を考えているのか、どんな気持ちなのか、また身体に異変がないかを探り、原因を理解することからはじめてみてください。

監修者情報

鹿野 正顕(学術博士)

鹿野 正顕(学術博士)

・学歴(大学・院、学部、専門分野) 麻布大学大学院 獣医学研究科 博士後期課程修了  専攻:人と動物の関係学、犬の行動学 麻布大学介在動物学研究室(旧 動物人間関係学研究室)にて、人と犬の関係、特に犬の問題行動やトレーニングの研究を行い、人と犬の関係学の分野で日本初の博士号を取得。 ・資格 CPDT-KA(Certified Professional Dog Trainer - Knowledge Assessed) (世界最大家庭犬トレーナー資格) ・youtubeチャンネル 「スタディ・ドッグ・スクール 」 動物行動学博士&国際ライセンスドッグトレーナーが犬の習性や能力から飼い方やしつけまで目からウロコの情報を幅広く発信。 チャンネル登録はこちらから↓ https://www.youtube.com/channel/UCqSmNCaYUEUFObbBW4Xn9nw ・職業 スタディ・ドッグ・スクール® 代表 株式会社 Animal Life Solutions(ALS) 代表取締役社長 ・所属団体、学会 日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT) 理事長 動物介在教育療法学会(ASAET) 理事 ・受賞歴 平成16年度さがみはら青年アントレプレナービジネスコンテスト 優秀賞 ・著書 ◆ 「犬の行動学入門」 監修:森 裕司 著:鹿野 正顕/中村 広基    ◆ 「アニマルセラピー入門」   編集:NPO法人 ひとと動物のかかわり研究会 監修:太田 光明 ◆ DVD「子犬と暮らす前に 準備と選び方」   ◆ DVD「子犬を家に迎えたら 飼い方・しつけ方」 販売元:アイディーマグネテック株式会社 監修:鹿野 正顕 ◆ 建築知識 創刊60周年記念出版「犬のための家づくり」 発行:エクスナレッジ ◆Oral tyrosine changed the responses to commands in German shepherds and Labrador retrievers but not in toy poodles   Masaaki Kano,Hidehiko Uchiyama,Mitsuaki Ohta,Nobuyo Ohtani (2015) ◆ 応急仮設住宅における人とペットが共棲する住環境に関する音響特性評価 浅見 樹里, 田村 雅紀, 金巻 とも子, 鹿野 正顕, 長谷川 成志 ジャーナル:工学院大学総合研究所・都市減災研究センター (Research Center for Urban Disaster Mitigation: UDM) 研究報告書 (平成25年度) ・職業上でのペットとの関わり ドッグトレーナーとして飼い主指導 獣医師、ドッグトレーナーなどの専門家に対する犬の行動・しつけ・トレーニング等の教育 学校機関での専門家の育成 メディアを通した情報発信 企業に対するペット関連コンサルタント ・飼っている動物 スタンダード・プードル(♀:柔、11歳) ・ペット歴 犬:Mix(4匹)、ミニチュアシュナウザー(1匹)、ジャーマンシェパード(1匹) スタンダード・プードル(1匹) ネコ:2匹 シマリス:2匹 ウサギ:1羽 セキセイインコ:5羽 ・ポリシー(ペットに関する) 動物の習性を客観的に理解し、人と動物互いのバランスを保った共生を追求する ・エピソード(ペットに関する) 畜産を兼業していた農家出身の両親は、ともに動物が好きだったことから、よく捨てられた犬を拾ってきて家で飼っていました。そのため、私は幼少のころから常に犬と一緒の生活を送り、鍵っ子だった私の寂しい気持ちを犬はいつも癒してくれ支えとなってくれました。  当時の犬の飼い方は今とは全く異なり、犬は外で飼うのは当たり前で予防接種をしたり動物病院に連れていくこともあまり一般的ではありませんでした。特に私の父親は、戦後間もない、物のない時代で生まれ育ったため、動物にお金をかける意識が低く、予防接種や病気の治療なども満足には行わなかったため、我が家の犬たちも非常に短命で、大学に進学するまでの12年間で4頭もの犬を飼育してきました。  そんな犬の飼い方に、幼いころから何となく疑問を感じていた私にとって、小学生の頃、今の仕事を志すようになった衝撃的な事件が起きました。避妊もしていなかった我が家の犬は、ある日、家に迷い込んできた野犬と交配してしまい、自宅で1匹の子犬を産みました。私は父に、産まれた子犬を飼うことをお願いしましたが、2頭も同時に飼うことができないという理由で拒まれてしまいました。そこで、子犬の里親を見つけることを懇願すると、父は承諾をしてくれたと思ったのですが、次の日の朝、子犬はいませんでした。  気が動転した私は、すぐに父のもとへ行き子犬の行方を尋ねると、父は夜中に山に捨ててきたと答えました。ショックでした。言葉が出ないくらい、頭の中が真っ白になるぐらいショックでした。私は、泣きじゃくりながら父親に怒りをぶつけましたが、もうその子犬が家に帰ってくることはありませんでした。  このことがきっかけで、私は、「犬をもっともっと大切にする社会に変えたい」、「家族の一員としてもっともっと犬との絆を深められる社会にしたい」、そう決意し犬の専門家になることを強く志し、「犬とのより良い共生社会の確立」という夢をかなえるべく、麻布獣医大学の獣医学部動物応用科学科に進学をしました。  大学院の博士課程が修了後、同じ志をもち、共に学生時代に犬の研究チームをまとめ、同期共に、さらなる夢をかなえるべく、大学のベンチャー企業として株式会社アニマルライフ・ソリューションズを立ち上げ、現在でも「犬とのより良い共生社会の確立」を目指した事業活動を行っています。

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